米国株の高配当銘柄への投資の代表的手法、それがダウの犬戦略。
ダウの犬投資法は市場平均よりも優れたパフォーマンスを示してきた。
それでは、2018年のダウの犬銘柄の投資収益は何%であったのだろうか?
本記事では、ダウの犬2018の結果を紹介していく。
ダウの犬投資戦略 2018年のパフォーマンスは、NYダウに比較して良好であった
ティッカー | 社名 | 年間リターン(%) |
MRK | メルク | 39.33 |
PFE | ファイザー | 24.27 |
CSCO | シスコシステムズ | 15.61 |
VZ | ベライゾン | 10.7 |
KO | コカ・コーラ | 6.6 |
PG | P&G | 3.14 |
CVX | シェブロン | -9.52 |
XOM | エクソンモービル | -14.61 |
IBM | アイ・ビー・エム | -21.86 |
GE | ゼネラルエレクトリック | -54.5 |
source:Morningstar.com
上表は、ダウの犬2018の年間トータルリターンを示している。(配当込)
ダウの犬2018年版の年間パフォーマンスを単純平均すると、-0.084%であった。
NYダウ30の配当込パフォーマンスが-3.7%なので、ダウの犬の勝ちである。
2018年の投資リターンの比較
- NYダウ30:-3.7%
- ダウの犬:-0.084%
メルクとファイザーという、ヘルスケアセクターの2強が、ダウの犬投資法を引っ張った形だ。
せっかくの機会なので、NYダウ30構成銘柄の年間パフォーマンスランキングを記録しておきましょう。
NYダウ30構成銘柄の年間リターンランキング【2018年】
No. | シンボル | 社名 | 年間リターン(%) |
1 | MRK | メルク | 39.33 |
2 | PFE | ファイザー | 24.27 |
3 | MSFT | マイクロソフト | 20.21 |
4 | NKE | ナイキ | 19.84 |
5 | V | ビザ | 16.49 |
6 | CSCO | シスコシステムズ | 15.61 |
7 | UNH | ユナイテッド・ヘルス | 14.57 |
8 | BA | ボーイング | 11.67 |
9 | VZ | ベライゾン | 10.7 |
10 | KO | コカ・コーラ | 6.6 |
11 | MCD | マクドナルド | 5.6 |
12 | INTC | インテル | 4.27 |
13 | DIS | ディズニー | 3.59 |
14 | PG | P&G | 3.14 |
15 | AXP | アメリカンエクスプレス | -2.57 |
16 | WMT | ウォルマート | -3.56 |
17 | WBA | ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス | -3.59 |
18 | JNJ | J&J | -5.1 |
19 | AAPL | アップル | -5.12 |
20 | JPM | JPモルガン・チェース | -6.4 |
21 | HD | ホームデポ | -7.17 |
22 | TRV | トラベラーズ | -9.48 |
23 | CVX | シェブロン | -9.52 |
24 | UTX | ユナイテッドテクノロジーズ | -14.31 |
25 | XOM | エクソンモービル | -14.61 |
26 | MMM | スリーエム | -16.74 |
27 | CAT | キャタピラー | -17.28 |
28 | IBM | アイ・ビー・エム | -21.86 |
29 | DWDP | ダウ・デュポン | -22.77 |
30 | GS | ゴールドマンサックス | -33.19 |
31 | GE | ゼネラルエレクトリック | -54.5 |
上表は、2018年における年間トータルリターン(配当込)だ。
青背景に反転させている銘柄が、ダウの犬2018である。
ゼネラル・エレクトリック【GE】に投資をしていなかったら、2018年のダウの犬は最強だったのではないか、なんて考えてしまう。
ダウの犬2018のトータルリターンを見て思う事
ヘルスケアセクターの株価は、やや上がり過ぎではないか
2018年を通し、メルクとファイザーの株価は堅調であった。
トータルリターンランキングでトップ1・2となっている。
とはいえ2018年に株価が上昇しても、両ヘルスケアセクター銘柄はダウの犬2019年版に組み込まれている。
2019年始時点でも、高配当利回りなのだ。
しかしながら配当利回りがやや物足りない。
- ファイザー:3.3%
- メルク :2.88%
米国10年債が、2%後半の利回りであることを考えると、高配当ヘルスケアセクター銘柄にはもう少し高い配当利回りを期待したくなる。
逆に言うと、株価がやや高いと感じる。
いつ、エクソンモービルとIBMはプラスリターンになるのだろうか
近年、エクソンモービルとIBMはダウの犬銘柄の常連だ。
つまりいつでも高配当利回りとなっている。
換言すれば、株価上昇傾向には至っていない。
じつはこの2銘柄、5年トータルリターンがマイナスとなっている。
5年トータルリターン(2018年12月31日終了時点)
- IBM:-5.61%
- XOM:-3.88%
ゼネラルエレクトリックがNYダウ銘柄から抜けたいま、5年リターンがプラスとなっていないのはこの2社のみだけだ。
永遠の不発弾で終わるのか、それともダウの犬銘柄として復活を遂げるのか。
どちらにしろ、米国株を代表する高配当利回りの2銘柄は、プラスリターンとなるまでに時間がかかると予想される。
こうしてみるとダウの犬投資法を忠実に実践するのではなく、【ダウ工業株平均 ETF【DIA】+ 高配当利回り株】といった方法で十分ではなかろうか。
とはいえ、2018年のダウの犬が、NYダウ30より良好なリターンであったのが事実。
2018年のトータルリターン比較
- NYダウ30: -3.7%
- ダウの犬: -0.087%
ダウの犬は逆張り投資法の一種なのだ。
それなりの覚悟を持って取り組む必要がある。
ダウの犬銘柄【2019年版】
ダウの犬銘柄【2018年版】
ダウの犬銘柄【2017年版】
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