【PM】フィリップモリスの株価と配当金は、電子タバコ次第か?

スポンサーリンク
スポンサーリンク

PM,フィリップモリスとはアメリカのたばこ企業である。

たばこ業界ランキングでは2位。

2008年にフィリップスPMはスピンオフ・分社化した。

  • アメリカを市場とするタバコ会社:アルトリアグループ MO
  • アメリカ以外を市場とするメーカー:フィリップモリス PM

 

本記事は米国株高配当銘柄シリーズの一環である。銘柄分析とまではいかないのだがおすすめアメリカ株のひとつ、PM ,フィリップモリスの企業紹介をしたい。

 

スポンサーリンク

フィリップモリス PMとは世界最大級のタバコ会社

タバコメーカーのマーケットシェア

 

上図はタバコ業界の企業別シェアを示している。

中国の国営企業を除けば、タバコセクターでは世界最大の銘柄といえる。

 

そしてPMとは、株価上昇+配当金におけるトータルリターンが20世紀後半で最高の銘柄。つまりシーゲル銘柄No.1であるのだ。

 

シーゲル銘柄は、米国株の運用成績ランキングトップ20
【シーゲル銘柄】米国株のリターンランキングトップ20 ジェレミー・シーゲル著株式投資の未来には、1957年~2003年迄のリターン上位20銘柄が記載されています。 黄金銘柄とよばれる米国株。 とても参考になります。 ...

 

スポンサーリンク

フィリップモリス PMは世界中でたばこを売っている

PMの地域・国別売上高、出典:PM IR

 

PMはアルトリアグループの米国外事業が分離した会社である。つまりアメリカでの売上は無い。したがって国別の売上高を確認しておきたい。

 

  • アジア:32%
  • ヨーロッパ連合:31%
  • EEMA(東欧・中東・アフリカ):26%
  • ラテンアメリカ・カナダ:11%

 

スポンサーリンク

フィリップモリス PMのメイン市場:たばこの販売数量は減少している

PMのたばこ販売終了、対前年同期比、出典:PM IR

 

PMは株価も配当金も右肩上がりである。ところがタバコセクター自体はそうではない。煙草の売上本数の世界市場は減少しているのだ。

 

フィリップモリスは中国を除けば世界最大のタバコ企業。市場が減少すればPMへの影響は大きい。

 

2017年2Qで、対前年同期比をボリュームベースでみると大きく下がっているのが分かる。

  • PMI全体:-5%
  • 欧州連合:-0.6%
  • 東欧・中東・アフリカ:-5.4%
  • ラテンアメリカ・カナダ:+1.4%
  • アジア:-9.8%

 

たばこメーカーの世界ランキング・マーケットシェア
たばこ業界での売上高世界ランキング・マーケットシェアを調べてみました。 タバコというのは常習性があります。 継続せざるを得ない状況であるから、たばこを売る側は儲かるわけです。 その依存性は販売側には甘い蜜、...

 

スポンサーリンク

フィリップモリス PMの電子タバコ・加熱式タバコ売上は伸びている

フィリップモリスの電子タバコ売上は伸びている、出典:PM IR

 

RRP(Reduced-Risk Product)とは、リスクを低減する可能性のある製品を示す。

電子タバコ、加熱式タバコ、eペイバーなどを総合した言葉である。

この電子タバコなどの売上高は順調に伸びているのだ。

 

フィリップモリスの将来を占ううえでは重要な製品群だとわかる。

 

尚、PMの主要製品は世界一のマルボロを筆頭に、日本でもお馴染みな商品ばかり。

  • マルボロ(正式名:マールボロ)
  • ラーク
  • パーラメント
  • バージニア・スリム

 

電子タバコは有害物質規制を乗越え、タバコ株にリターンをもたらすか
米食品医薬品局(FDA)はたばこのニコチン含有量を「中毒性のない」水準まで減らすよう義務付ける規制を提案したと報道された。 このニュースにより、アメリカのタバコ市場シェアが高いアルトリアグループMOやブリティッシュ・アメリカン...

 

スポンサーリンク

フィリップモリス PMのiQOS(アイコス)ヒートスティックは日本で売れている

日本でiQOSが売れている、出典:PM IR

 

PMの電子タバコ、iQOS(アイコス)は日本で売れまくっている。

2017年2Qの決算をみると

  • アイコスは37%の販売数量アップ(vs 2017年1Q)
  • 日本市場全体は3.2%のボリュームダウン
  • PMは新たにヒートスティック2製品を拡大

 

フィリップモリスの決算で、日本が話題になる理由がここにある。

 

スポンサーリンク

フィリップモリス PMの株価指標

2017年9月21日
ティッカーPM
株価112.44
PER24.90
EPS4.51
配当3.81%
配当性向92.0%
配当月1/4/7//10月
増配年9年
増配率(5年)8.8%
増配率(10年)N/A
β0.94

 

PMの歴史を振り返れば、分社化前にも連続増配をしていた。つまりMOの48年連続増配と同様に扱ってよいだろう。

いま現在は株価が上がりすぎている。配当利回り3%を超えている高配当株ではあるが、新規購入には勇気がいる株価水準だと感じる。

 

直近10か月のPMの株価チャートはこちら。

finviz dynamic chart for  PM

 

スポンサーリンク

フィリップモリス PMの売上高と利益率

PMの売上高推移

 

フィリップモリスの事業は米国外で展開している。しかしながら決算はドル建てで行う。つまり為替リスクをもろに受ける銘柄なのだ。

PMの売上をドルベースでみると、横ばいか直近ではやや減少しているように見える。

 

スポンサーリンク

フィリップモリス PMのキャッシュフロー

PMのキャッシュフロー

 

タバコセクターの大手メーカーは、どの銘柄も潤沢なキャッシュフローを堅持している。

ザ・ディフェンシブ株である。

 

スポンサーリンク

フィリップモリス PMの配当金状況

PMの配当金推移

 

フィリップモリスは2008年の分社化以降、毎年増配をしている。オレンジ色の配当金推移をみると綺麗なチャートを描いている。

一方で青色のEPSをみると、配当金ほどの伸び率はない。

したがってグレーの配当性向がぐんぐんと上昇している。

 

スポンサーリンク

フィリップモリス PMへ投資する際のリスク

PM(フィリップ)へ投資する際にはまず為替リスクを鑑みる必要がある。基本通貨はユーロであるが、ドル建てで決算をするのがフィリップモリスである。このギャップは埋めがたい。

米国外で事業展開しているとうことは、訴訟大国アメリカで商売をしていないことになる。訴訟リスクは他タバコ企業と比較して低いだろう。

 

規制に守られ、価格も維持どころか引き上げることが可能なPM。ワイドモートの典型といっていいと思う。あとはボリュームベースでの市場縮小リスクをどう見るのか。

 

スポンサーリンク

フィリップモリス PMに対する私見

フィリップモリス PMとは、投資するのに多くのメリットを有する。

  • ディフェンシブな生活必需品セクター
  • 超大手で安定したキャッシュフロー
  • 連続増配銘柄
  • 高配当利回り
  • シーゲル銘柄
  • 配当への外国源泉徴収税がかからない

 

ジェレミー・シーゲル教授の研究により、フィリップモリスが20世紀後半における最高リターン株であったことは有名だ。

しかしいまのPM株価はやや割高にみえる。

とはいえ株価上昇+配当金が狙える超おすすめ米国株であるでしょう。

 

以上、フィリップモリスの紹介でした。

 

著者はPM株を保有しています。この記事は自分自身の備忘録として記述したもので、読者に株のPM投資を推奨することを目的として書いていません。投資判断はご自身で行ってください。

 

■関連記事の紹介

レイノルズアメリカンを買収したブリティッシュアメリカンタバコも見ておきたい。

ブリティッシュアメリカンタバコBTIは配当・株価に注目したい銘柄
BTI、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ とはイギリスのたばこメーカーである。タバコ売上高ランキング世界第2位とも3位ともいわれる巨大企業だ。BATともいわれる。 BTIはイギリス銘柄なのでADRとして購入する必要がある株だ。 ...

 

タバコ業界ランキングの上位は、どれも優良企業ばかり。

たばこメーカーの世界ランキング・マーケットシェア
たばこ業界での売上高世界ランキング・マーケットシェアを調べてみました。 タバコというのは常習性があります。 継続せざるを得ない状況であるから、たばこを売る側は儲かるわけです。 その依存性は販売側には甘い蜜、...

 

フィリップモリスといえばアルトリアグループ

アルトリア・グループ【MO】は、高配当+株価上昇のシーゲル銘柄
MO,アルトリアグループとはアメリカのたばこ企業です。 たばこ業界世界ランキングでは6位。 米国たばこ業界では第1位。 2008年にフィリップスPMがスピンオフ・分社化しました。 その結果、アルトリアMOは販...

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました