本記事では、高配当な米国株ETFである、【SPYD】S&P 500高配当株式 ETFの特徴や株価・配当金/分配金の推移を紹介していきます。
米国株の高配当ETFは数多くあります。
ここでインデックス(株価指数)の王者が何であったかを思い出していましょうか。
S&P500
S&P500構成銘柄で高配当株を集めたETFが、【SPYD】
分配金利回りが高く、おまけに低コストという優良ETFのひとつです。
【SPYD】 S&P 500 高配当株式 ETFの特徴
ティッカー | SPYD |
---|---|
名称 | SPDR® ポートフォリオ S&P 500® 高配当株式 ETF |
ベンチマーク | S&P 500® 高配当指数 |
特色 | S&P 500® 高配当指数のトータルリターンのパフォーマ ンスに、経費控除前で、概ね連動する投資成果を上げる ことを目標とします。 |
信託報酬 | 0.07% |
設定日 | 2015年10月 |
純資産総額 | 6億米ドル |
10年トータルリターン | NA |
分配金支払い月 | 年4回(3・6・9・12月) |
分配利回り | 4.00% |
10年増配率 | NA |
【SPYD】は高配当な米国株ETFの中でも信託報酬が安く魅力的です。
一方で純資産総額が6億ドルと、小さいというデメリットがあります。
これは2015年設立と、まだ新しい米国株ETFであることが理由です。
人気のある高配当利回りの米国株ETFと比較すると、【SPYD】の資産運用総額は1桁も2桁も小さいです。
とはいえ信託報酬の低さから、SPDR(スパイダー)肝いりの米国株ETFだとわかります。
ですから、いずれ純資産総額が増えていくことでしょう。
米国高配当株ETFの純資産総額(18年7月)
- VYM:214億ドル
- DVY:170億ドル
- HDV:58億ドル
- SPYD:6億ドル
ちなみにETF運用残高ランクの頂点に立つのはS&P500に連動する商品でSPY。
そして上位にはVOOやIVVといったS&P500連動ETFがならんでいます。
世界における潮流、インデックス投資の王様はS&P500。
そのS&P500構成銘柄の高配当株80銘柄に分散投資ができるSPYDは注目しておいてよさそうですね。
【SPYD】 S&P 500 高配当株式 ETFの組入れセクターは、不動産が多め
上表はSPYDのセクター別構成比率を示しています。
驚いたことに不動産と公益事業セクターで約50%を占めている。
S&P500では、不動産、公益事業セクターともに3%に満たない比率なのです。
つまりS&P500高配当指数とは、S&P500とは大きく異なるものだと言えます。
S&P500構成銘柄から抽出するだけにすぎず、セクターや銘柄比率は全くの別物。
S&P500のセクター別構成比率
- 情報技術 26.28%
- ヘルスケア 14.31%
- 金融 14.01%
- 一般消費財・サービス 12.67%
- 資本財・サービス 9.71%
- 生活必需品 6.80%
- エネルギー 6.18%
- 公益事業 2.88%
- 不動産 2.74%
- 素材 2.56%
- 電気通信サービス 1.87%
【SPYD】とその他米国株高配当ETFの構成セクター割合を比較
2019年5月時点での、米国株高配当ETFのセクター比率を比べた結果です。
【SPYD】は、不動産セクターを多く含んでいる特徴を有しているとわかりますね。
【SPYD】 S&P 500 高配当株式 ETFの組入れセクターの組入れ銘柄
SPYDの構成上位銘柄は、馴染みのある銘柄が少ない印象です。
S&P500の時価総額上位かつ高配当株が並ぶと思っていたのですが、予想を裏切られました。
これは、S&P500高配当指数が80銘柄の均等加重である点が理由。
理論的には、80銘柄それぞれに1.25%が振り分けられるという株価指数なのですね。
今回初めて知りました。
時価総額が大きかろうが小さかろうがS&P500構成銘柄で高配当株ならば、均等に割り付けされるのがSPYDということです。
【SPYD】 S&P 500 高配当株式 ETFの株価・配当金/分配金の推移
SPYDの株価チャート 直近10カ月
【SPYD】の配当金(分配金)推移
【SPYD】の設定は2015年10月。
高配当ETFであることは変わりないですが、
- 増配率がどうなるのか
- 株価下落時の状況
といったことが、過去データからは読み解くことが難しいですね。
【SPYD】 S&P 500 高配当株式 ETFへの私見:配当金好きは要注目
SPYDは4%前後の高配当利回りです。
配当金好きの投資家には魅力的な水準。
一方で80銘柄への均等加重であるETFとなっています。
S&P500構成銘柄なので、一定以上の時価総額が保たれているとはいえ少し気になります。
ただし、S&P500や他の高配当ETFとは異なるセクター構成比率ということだって、分散という視点でみれば魅力的にみえます。
VYMやHDV+SPYDという保有として、不動産や公益事業セクターの補完をするのもいいかもしれません。
日本からはIYRの他に優良な米国REITが購入しにくいことを鑑みると、高配当ETFとして一つの選択肢となりそう。
自分で保有していないので何とも言えませんが、気になるETFとなったことは間違いありません。
コメント
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