HDV(iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF)はインカム投資家から注目度が高いETFです。
なにせ日本でも馴染みのある高配当利回り銘柄を対象としたETFですから。
ブラックロック社のFact Sheetにもその旨が明記されています。
HDVの3つの特徴
- 米国の有名・優良企業の株式に投資する
- 財務状態が健全かつ配当金支払いをしている株式75銘柄に投資できる
- インカム獲得を目指すために活用できる
HDVの正式名称は、iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF
ティッカー | HDV |
---|---|
名称 | iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF |
ベンチマーク | Morningstar Dividend Yield |
特色 | 米国の大型株の内、高配当利回りかつ財務状態が健全な75銘柄を組み入れる。 |
信託報酬 | 0.08% |
設定日 | 2011年3月 |
純資産総額 | 67億米ドル |
5年トータルリターン | 12.75/年 |
分配金支払い月 | 年4回(3・6・9・12月) |
分配利回り | 3.38% |
10年増配率 | N/A |
HDVは世界ETF運用残高ランキング第100位にギリギリ入るかどうかというETFです。
日本では人気が高いのですが、世界的にはまだ広く普及しているとはいいがたい状況。
設定が2011年と歴史が浅いせいもあるかもしれません。
とはいえブラックロック社の中心となるETFなのです。
iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETFと、”コア”の冠がついています。
ポートフォリオの中心に据えても良いETFのひとつでしょう。
HDV:iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETFの組入れセクター
バンガード社の高配当ETFであるVYMと比べると、HDVの方がエネルギーセクターが多いです。そしてテクノロジーが少ないですね。
高配当ETFを比較検討する際には、この2つの違いはポイントとなります。
HDVの組入れセクター比率
- 生活必需品:20%
- エネルギー:20%
- 電気通信:15%
- 情報技術:12%
- 公益事業:12%
- ヘルスケア:8%
- 金融:7%
- 資本財・サービス:4%
- 一般消費財・サービス:3%
HDV:iシェアーズ・コア 米国高配当株ETFの構成銘柄
米国株で配当投資をする場合、HDV一本で事が済むのではないでしょうか。
そう思わせる銘柄がHDVの上位銘柄には揃っています。
ただし成長率が低い企業が多いです。
したがって株価上昇のキャピタルゲインというよりは、分配金・インカム狙いにより重点を置きたいETFですね。
HDVの構成比率上位10銘柄
- AT&T
- エクソンモービル
- ベライゾン
- シェブロン
- ファイザー
- シスコシステムズ
- ウェルズファーゴ
- フィリップモリス
- プロクターアンドギャンブル
- インテル
HDVの株価チャート S&P500との比較
緑:HDV 水色:S&P500
上図はHDV設定(2011年3月)~2018年2月末までの株価チャートです。
HDVとS&P500の株価を比べると、2016年まではほぼ同じ推移を示していたとわかります。
一方で2017年以降はS&P500が上をいっています。
HDVはハイテクセクターの組入れが少ないETFだということが理由のひとつ。
配当金・分配金込みでも、S&P500の方がリターンが優れていると思われます。
ただしインカム狙いHDVだとしても、株価上昇の恩恵は十分に受けることが可能です。
株価上昇率の比較(2011年3月末~2018年2月末)
- HDV :+72%
- S&P500:+104%
HDVの株価チャート 直近10カ月
HDVの配当金(分配金)推移
HDVは分配金がかなり安定したETFです。
配当金のボラティリティは低い、増減は少ないというということ。
これは年間分配金だけではなく、四半期支払い金額をみても同様です。
HDVの配当金(分配金)の四半期毎推移
HDVは高配当株かつ財務健全な銘柄を対象としたETF。
そのことがHDVの分配金に安定性をもたらしていると思われます。
インカムゲイン狙いの投資家に嬉しいETFです。
HDVの分配金支払い額
西暦 | 分配金(ドル) |
2011年 | 0.903 |
2012年 | 2.093 |
2013年 | 2.23 |
2014年 | 2.45 |
2015年 | 2.88 |
2016年 | 2.7 |
2017年 | 2.949 |
参考VIG バンガード米国増配株式ETFの特徴、分配金と増配率
HDV:iシェアーズ・コア 米国高配当株ETFの増配率推移
HDVの分配金は安定しています。
とはいえ2016年には約6%の減配をしているのです。
原油価格低迷やチャイナショックの影響があるのかもしれません。
組み入れ比率No.1がエネルギーセクターであるETFですからね。
財務状態良好な企業を多く含んでいるHDVですが、減配の可能性は連続増配の個別銘柄よりは高いです。
HDVの年別増配率
西暦 | 増配率 |
2013年 | 6.5% |
2014年 | 9.9% |
2015年 | 17.6% |
2016年 | -6.3% |
2017年 | 9.2% |
HDVへの私見:配当金好きにはメリット大のETF
HDVは安定感を求めるインカム投資家におすすめのETF。
株価堅調の現在であっても配当利回り3%を超えています。
しかも上位の構成銘柄にはブルーチップが並んでいます。
配当金好きには堪らないETFですね。
シーゲル流ポートフォリオにおける高配当戦略の第一選択といえるでしょう。
HDVの特徴と、VYMなど他ETFとの比較
米国株ETFに投資をしたいと思ったならばいくつかの優良商品が思い浮かびます。
- VTIで市場全体に投資
- IVV、VOO、SPYでS&P500に投資
- VYMで高配当株に投資
- QQQで高成長株に投資
高配当戦略にはVYMもいいですが、HDVもよい選択肢となります。
VYMと比較してHDVを選ぶ場合は、
- VYMよりも高配当利回りを求める
- エネルギーセクターが好き
など。
いずれにせよHDVはポートフォリオのコアとなれるETFのひとつであると思います。
そんなわけで私は一般NISA口座でHDVを保有しています。
参考>>>高配当ETFの比較 【VYM】と【HDV】はどっちがおすすめ?
配当金に注目の米国株マイポートフォリオ
私は配当金を狙った米国株投資をしています。インカムゲインを対象とした投資が自分の性格に合っていると思うからです。
【参考:米国株 注目の51銘柄】
米国株で配当金について注目している銘柄
- 配当貴族リスト:25年連続増配の50銘柄【2018年版】
- ダウの犬、高配当おすすめ米国株10銘柄【2018年版】
- 配当王リスト、50年連続増配の26銘柄【2018年版】
- おすすめ米国株:配当金を100年以上支払い続けている9銘柄
配当金狙いのポートフォリオはマネックス証券で構築しています。保有銘柄を適宜公開していますので何か参考にでもなればうれしいです。
【参考:米国株マイポートフォリオ】
公式サイトはこちら→マネックス証券
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