BTI、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ とはイギリスのたばこメーカーである。タバコ売上高ランキング世界第2位とも3位ともいわれる巨大企業だ。BATともいわれる。
BTIはイギリス銘柄なのでADRとして購入する必要がある株だ。
タバコ株は生活必需品セクターに入る。そして英国株だから外国源泉徴収税はかからない。つまり株主は高配当利回りのメリットをおおく享受できる。
本記事はイギリス高配当株シリーズの一環である。銘柄分析とまではいかないのだが英国株BTI ブリティッシュアメリカンの企業紹介をしたい。
もし他の英国高配当株ADRを知りたいならこちら

- ブリティッシュ・アメリカン・タバコ【BTI】は世界第3位の、たばこ製造販売会社
- ブリティッシュ・アメリカン・タバコ【BTI】の戦略
- ブリティッシュ・アメリカン・タバコ【BTI】の 世界戦略たばこ製品のシェアは伸びている
- 【BTI】のノンニコチン電子タバコVapourは、欧州でシェアが高い
- ブリティッシュ・アメリカン・タバコのグロー(Glo)は、加熱式タバコ、仙台で販売開始
- ブリティッシュ・アメリカン・タバコは加熱式たばこのグローを世界展開中
- ブリティッシュ・アメリカン・タバコ BTIの株価指標・配当月
- ブリティッシュ・アメリカン・タバコ BTIの売上高と利益率
- ブリティッシュアメリカンタバコ【BTI】のキャッシュフロー
- ブリティッシュアメリカンタバコ【BTI】の配当金推移
- ブリティッシュ・アメリカン・タバコ【BTI】へ投資する際のリスク
- 私見:BTIは高配当かつ連続増配、しかも税金がお得な英国株ADR
- 米国株と英国ADRで、配当金に注目したポートフォリオを構築中
ブリティッシュ・アメリカン・タバコ【BTI】は世界第3位の、たばこ製造販売会社

タバコメーカーのマーケットシェア
上図はタバコ業界の企業別シェアを示している。
2017年初めにブリティッシュ・アメリカン・タバコは、米国第2位のたばこ企業であるレイノルズ・アメリカンを買収した。つまりBTIはフィリップモリスに肉薄する大規模なタバコ会社なのだ。
イギリス株に限らず、タバコ銘柄はいずれも利益率が高い。過剰な設備投資が要らないためである。
たばこマーケットに目を向けると、世界の売上高はいまだに右肩上がりに上昇を続けている。ところが販売本数の推移をみると、この数年では顕著な減少がみられる。
健康志向の広まりにより喫煙率が下がっていることがうかがえる。

ブリティッシュ・アメリカン・タバコ【BTI】の戦略

ブリティッシュアメリカンタバコの4つの戦略、出典:BTIホームページ
ブリティッシュ・アメリカン・タバコの戦略は大きく分けて4つある。
- 世界戦略品、GDBs(グローバル・ドライブ・ブランド)による成長
- NGP(次世代タバコ製品:Next. Generation Products)の製品群および販売エリア拡大
- M&Aによる可燃性紙巻タバコと次世代たばこの補強
- レイノルズアメリカンとの合併成功
電子タバコなどにも力を入れつつ既存品である紙たばこの成長を加速する。大胆かつ欲張りな企業戦略である。これは世界の地域毎に売れ筋商品がことなるからであろう。
ブリティッシュ・アメリカン・タバコ【BTI】の 世界戦略たばこ製品のシェアは伸びている

ブリティッシュアメリカンのGDBsシェア推移、出典:BTIホームページ
BTIのGDBs(グローバル・ドライブ・ブランド)とは以下の5製品をさす。
- ダンヒル
- ケント
- ラッキー・ストライク
- ポール・ モール
- ロスマンズ
これら主力製品のシェアは順調に伸び続けている。
【BTI】のノンニコチン電子タバコVapourは、欧州でシェアが高い

Vapourの売り上げシェア、出典:BTIホームページ
Vapourとは、電子タバコ製品である。BTIの電子タバコはまずヨーロッパを対象に販売拡大がされた。イギリス企業であるので当然であろう。
ところがこのBTIは世界展開をしている英国銘柄なのだ。例えば日本においても第3の加熱式タバコを導入している。
ブリティッシュ・アメリカン・タバコのグロー(Glo)は、加熱式タバコ、仙台で販売開始

グローの売上シェア、出典:BTIホームページ
BAT(ブリティッシュ・アメリカン・タバコ)の戦略のひとつに、次世代たばこの拡大がある。その一環として加熱式タバコであるグローが日本では仙台でまず販売開始された。
上図はグローの発売から25週後までの販売シェアを示している。グロー(Glo)とはアイコスより後発ではあるが、第3の加熱式タバコとして順調な滑り出しを記録している。
ブリティッシュ・アメリカン・タバコは加熱式たばこのグローを世界展開中

グローの販売エリア拡大中、出典:BTIホームページ
BATの次の利益源となる電子タバコ、グローは世界各地へと販売地域拡大が計画されている。
- 日本
- カナダ
- スイス
- 韓国
2017年にブリティッシュ・アメリカン・タバコが加熱式タバコ販売を拡大するのは、上の4か国である。
ブリティッシュ・アメリカン・タバコ BTIの株価指標・配当月
2017年9月13日 | |
ティッカー | BTI |
株価 | 63.39 |
PER | 21.00 |
EPS | 3.02 |
配当 | 3.57% |
配当性向 | 69.8% |
配当月 | 5/10月
→2月・5月・8月・11月(2018年より) |
増配年 | 18年 |
増配率(5年) | 6.0% |
増配率(10年) | 11.5% |
β | 1.02 |
BTIは3%をこえる配当利回りであり高配当株と言ってよい。連続増配年数は18年と申し分なく、イギリス配当株の面目躍如。配当性向は70%を下回っており減配リスクは低い。
直近10か月のBTIの株価チャートはこちら。
ブリティッシュ・アメリカン・タバコ BTIの売上高と利益率

BTIの売上高推移
BAT(ブリティッシュアメリカンタバコの売上高はポンドベースで伸び悩んでいる。これはタバコ市場全体にいえることだ。なにせ、たばこの世界売上高は横ばいどころが低下しているのである。
それでも売上が下がらずに維持できているところにBTIの強さがある。
ブリティッシュアメリカンタバコ【BTI】のキャッシュフロー

BTIのキャッシュフロー推移
キャッシュフローは鉄壁の安定感をほこる。BTIとはディフェンシブ銘柄である所以だ。これだけのキャッシュフローを有しているのなら株主としては安心できる。
イギリス高配当株というよりはディフェンシブ筆頭株と形容した方がよさそうだ。
ブリティッシュアメリカンタバコ【BTI】の配当金推移

BTIの配当金推移
ブリティッシュ・アメリカン・タバコはイギリス連続増配銘柄である。オレンジ色の配当金推移をみれば、綺麗な右肩上がりとなっている。これはポンド建ての数値だ。
さらに青色のEPSをみても配当金と同様に上昇していることがみてとれる。
18年の英国連続増配株でありなおかつ高配当銘柄という、投資家思いの会社である。
ブリティッシュ・アメリカン・タバコ【BTI】へ投資する際のリスク
BAT(ブリティッシュアメリカンタバコ)はイギリス企業だ。したがってポンド建てでの決算をする。一方で売上高は英国以外の国から得ている割合が多い。つまり為替リスクを常に抱えていることになる。
また、たばこセクターは規制産業である。新規参入企業の脅威はすくないので価格競争力は強いといえる。しかしながら規制当局の意向によって、その風向きが変わる可能性はある。
さらにタバコというのは健康被害をもたらす。よって訴訟リスクを忘れてはならない。
私見:BTIは高配当かつ連続増配、しかも税金がお得な英国株ADR
ブリティッシュ・アメリカン・タバコ BTIとは、投資するのに多くのメリットを有する。
- ディフェンシブな生活必需品セクター
- 超大手で安定したキャッシュフロー
- 連続増配銘柄
- 高配当利回り
- イギリス銘柄なので、配当金の税金に旨味有り
あえてBTI投資のデメリットをあげるならば、配当金支払いが2回/年であることくらいか。
(BTIは2018年2月より四半期配当支払いとなる。配当支払月は2・5・8・11月の予定。17年9月17日追記)
ジェレミー・シーゲル教授の研究により、フィリップモリスが20世紀後半における最高リターン株であったことは有名だ。BTIも同様に、配当金だけではなくトータルリターンも優れるだろう。
配当金投資家のみならず、多くの個人投資家が興味を示すだけの価値を秘めているイギリス株である。
著者はBTI株を保有していません。この記事は自分自身の備忘録として記述したもので、読者にBTI株の投資を推奨することを目的として書いていません。投資判断はご自身で行ってください。
米国株と英国ADRで、配当金に注目したポートフォリオを構築中
私は配当金に注目したポートフォリオを作っています。
インカムゲインを得つつ、配当成長の恩恵を受けるためです。
万が一の暴落の時にも、減配しない銘柄を中心に選んでいます。
配当金狙いのポートフォリオはマネックス証券で構築しています。
保有銘柄を適宜公開していますので何か参考にでもなればうれしいです。
【参考:米国株マイポートフォリオ】
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