米国株で配当再投資をする基本的な考え方
株主優待と高配当株を買い続ける株式投資ブログ、で有名なきびなごさんから、配当金投資をするなら絶対にチェックすべき7つのブログ!に選出頂けました。
この栄誉、素直にうれしい。
振り返れば、私は2014年末からアメリカ株投資を開始しました。
その後少しずつ、増配銘柄、配当貴族銘柄、シーゲル銘柄などを資金投下をしてきました。
これら米国株への配当再投資は、再現性が高くリターンを得られると考えてのことです。
トータルリターンを考える上で、配当金はとても重要な項目です。
そして収益を最大化する為には、配当金の再投資が望ましい。
特に長期投資においては複利の効果を得られます。
米国株で配当再投資をするメリット・デメリット
配当再投資とは、得られた配当金を引き出したり使用したりせず、そのまま再投資をする事をさします。
経年的に保有株が積み増しされ、複利効果を生むメリットがあります。
配当が配当を生む、お金がお金を生む状態となり、年数とともに絶大なる威力を発揮する投資方法です。
米国株で配当再投資をするメリット・デメリットには何があるでしょうか?
メリット
- 米国企業は株主還元の意識が高く、配当金支払いを重視している
- よって米国株には、高配当株や連続増配銘柄が多く存在する
- さらに米国株は配当金だけではなく、株価上昇を伴う銘柄が多い
デメリット
- 米国株投資とはいえ、メリットを感じる為に要する時間が長い
- ある一定上の投資元本が必要となる
- どうせ投資するならもっと一気に稼ぎたい という囁きに負けそうになる
配当再投資に加え、資金投下をすると配当金の雪だるまが大きくなっていく
配当再投資に加え、入金投資を併用すると受取配当金額の増え幅が上昇します。
X:当年受取配当金 =
A:前年受取配当金 + B:追加投資分 + C:配当金再投資分 + D:増配分
- E:減配分 - F:売却分
対前年と比較する場合、配当金額が増加する要素は3つ考えられます。
- 追加投資元本
- 配当再投資分
- 増配分
逆に、受け取り配当金額が減少する理由は2つです。
- 減配
- 売却
この式から、配当金再投資は大切だとわかります。
さらに、増配銘柄で配当金の再投資を実施するとよりリターンやインカムが増えるていくことが読み取れます。
まさに配当金の雪だるまを転がしている状態です。
ちなみにこの考え方は、gonchan0810さんの長期投資で受取配当を効率よく増やそう Dividend Snowball Investing シリーズからの影響を色濃く受けているので、参照ください。
配当金再投資では、増配銘柄を選ぶことが大切
配当再投資では入金投資を併用するとともに、増配銘柄を選ぶことが大切です。
先ほどの式での、C vs C&D の2つのケースを比較してみます。
X:当年受取配当金 =
A:前年受取配当金 + B:追加投資分 + C:配当金再投資分 + D:増配分
- E:減配分 - F:売却分
前提条件:配当再投資のみ vs 配当再投資+増配株の比較
- 元本:10,000ドルで、配当再投資以外の元本追加なし
- 株価:100ドルから変化せず
- 期間:10~20年
- 配当:2.1%を再投資( 外国株を想定し、配当3%× 0.7)
そして想定ケースを2つ用意しました。
- ケース①:増配なし
- ケース②:増配5%
ケース① 配当金再投資のみの場合
評価額はおよそ
- 1年目 :10,000ドル
- 10年目 :12,057ドル
- 20年目 :14,842ドル
株価変動なしという前提であっても、配当利回り3%(税引後2.1%)の配当再投資によってしっかりとリターンが得られています。
受取配当金はおよそ
- 1年目 :210ドル
- 10年目 :253ドル
- 20年目 :312ドル
へと増加しています。
これが複利の効果ですね。
年数 | 評価額 | 株価 | 株数 | 配当利回り | 配当金 |
1 | 10000.0 | 100 | 100.0 | 2.10% | 210 |
2 | 10210.0 | 100 | 102.1 | 2.10% | 214 |
3 | 10424.4 | 100 | 104.2 | 2.10% | 219 |
4 | 10643.3 | 100 | 106.4 | 2.10% | 224 |
5 | 10866.8 | 100 | 108.7 | 2.10% | 228 |
6 | 11095.0 | 100 | 111.0 | 2.10% | 233 |
7 | 11328.0 | 100 | 113.3 | 2.10% | 238 |
8 | 11565.9 | 100 | 115.7 | 2.10% | 243 |
9 | 11808.8 | 100 | 118.1 | 2.10% | 248 |
10 | 12056.8 | 100 | 120.6 | 2.10% | 253 |
11 | 12310.0 | 100 | 123.1 | 2.10% | 259 |
12 | 12568.5 | 100 | 125.7 | 2.10% | 264 |
13 | 12832.4 | 100 | 128.3 | 2.10% | 269 |
14 | 13101.9 | 100 | 131.0 | 2.10% | 275 |
15 | 13377.1 | 100 | 133.8 | 2.10% | 281 |
16 | 13658.0 | 100 | 136.6 | 2.10% | 287 |
17 | 13944.8 | 100 | 139.4 | 2.10% | 293 |
18 | 14237.6 | 100 | 142.4 | 2.10% | 299 |
19 | 14536.6 | 100 | 145.4 | 2.10% | 305 |
20 | 14841.9 | 100 | 148.4 | 2.10% | 312 |
ケース②配当金再投資+5%増配の場合
評価額はおよそ
- 1年目 :10,000ドル
- 10年目 :12,568ドル
- 20年目 :18,877ドル
受取配当金は、なんと
- 1年目 :210ドル
- 10年目 :409ドル
- 20年目 :996ドル
増配率5%という前提条件がかわっただけで、10年後20年後には大きな違いとなって現れます。
年数 | 評価額 | 株価 | 株数 | 配当利回り | 配当金 |
1 | 10000.0 | 100 | 100.0 | 2.10% | 210 |
2 | 10210.0 | 100 | 102.1 | 2.21% | 225 |
3 | 10435.1 | 100 | 104.4 | 2.32% | 242 |
4 | 10676.7 | 100 | 106.8 | 2.43% | 260 |
5 | 10936.3 | 100 | 109.4 | 2.55% | 279 |
6 | 11215.4 | 100 | 112.2 | 2.68% | 301 |
7 | 11516.0 | 100 | 115.2 | 2.81% | 324 |
8 | 11840.1 | 100 | 118.4 | 2.95% | 350 |
9 | 12190.0 | 100 | 121.9 | 3.10% | 378 |
10 | 12568.2 | 100 | 125.7 | 3.26% | 409 |
11 | 12977.6 | 100 | 129.8 | 3.42% | 444 |
12 | 13421.6 | 100 | 134.2 | 3.59% | 482 |
13 | 13903.6 | 100 | 139.0 | 3.77% | 524 |
14 | 14428.0 | 100 | 144.3 | 3.96% | 571 |
15 | 14999.3 | 100 | 150.0 | 4.16% | 624 |
16 | 15623.0 | 100 | 156.2 | 4.37% | 682 |
17 | 16305.0 | 100 | 163.1 | 4.58% | 747 |
18 | 17052.4 | 100 | 170.5 | 4.81% | 821 |
19 | 17873.2 | 100 | 178.7 | 5.05% | 903 |
20 | 18776.5 | 100 | 187.8 | 5.31% | 996 |
配当再投資のみ vs 配当再投資+増配株を比較すると、増配銘柄をえらぶ大切さに気が付く
評価額
配当再投資のみ | 配当再投資 +増配5% | |
1年目 | 10,000 | 10,000 |
10年目 | 12,057 | 12,568 |
20年目 | 14,842 | 18,877 |
配当金
配当再投資のみ | 配当再投資 +増配5% | |
1年目 | 210 | 210 |
10年目 | 253 | 409 |
20年目 | 312 | 996 |
評価額および配当金額をみても、増配銘柄で配当再投資を実施した方がリターンが高いとわかります。
今回のケースは増配率 5%とそれほど大きい数値を用いている訳ではありません。
それでも継続して増配すると、10年・20年先では大きな影響があるのです。
また、今回の前提条件は株価変動なしという事を忘れてはいけません。
キャピタルゲインなしでも、配当再投資を続けると収益がしっかりと出るのです。
くわえて株価上昇しようものなら、キャピタルゲインが追加されます。
米国株市場は基本的には右肩上がりという特徴をもっています。
米国株で配当再投資をしたら、配当金&株価上昇の恩恵をうけることができるでしょう。
米国株での配当再投資の実績
こうした理由があり、私は受取配当金を全額再投資をしています。
おかげで年間受取配当金額は年々増加しています。
- 2015年:501,214円
- 2016年:566,617円
- 2017年:684,456円
2018年に入り、ETFを活用した米国株ポートフォリオを大きくシフトしました。
個別株投資に割く時間を削減することが主な理由です。
それでも配当再投資への考え方は変わりません。
2027年の経済的自由達成と、アーリーリタイアができる状態になるために米国株投資を続けていきます。
関連記事の紹介
配当金生活は経済的自由といえます
配当金の雪だるまを増やし、FIREを成し遂げたいです
25年連続増配の配当貴族銘柄は、配当再投資の候補に最適です
コメント