リバランスの頻度:四半期毎~1年毎が適切な水準
リバランスとは資産運用をしているとでてくる言葉です。
とくにインデックスファンドなど、投資信託でポートフォリオを組んでいるとリバランスの頻度が気になります。
リバランスとは、どのくらいの頻度で実施すればいいでしょうか?
リバランスの頻度
- 四半期毎
- 半年毎
- 毎年
いずれでもOKです。
1年に1度のリバランスが一般的ですね。
本記事ではリバランスの頻度について、投資本の記載を紹介していきます。
ポートフォリオをリバランスする方法
リバランスとは、ターゲットポートフォリオで決めた目標資産配分比率に戻すように再調整をすることをいいます。
なぜリバランスが必要かというと、時間とともに少しずつポートフォリオが変化していくからです。
たとえば株価上昇局面では、株式比率が高くなります。
逆に株価が暴落するようならば、株式比率が低下してしまいます。
ですから時間とともに、事前に定めたポートフォリオの比率とは乖離が生じてくるのです。
この乖離をもとに戻すことが、リバランス。
そもそも資産配分比率(アセットアロケーション)がリターンとリスクの大部分を決めるわけです。
だからリバランスが大切なのですね。
リバランスをする際には、資産の一部売却を伴います。
もし売却益があれば税金がかかります。
売買を伴えば取引手数料がかかります。
つまり頻繁なリバランスをするとコスト負担が大きくなります。
もちろん追加購入だけでリバランスできれば売却は不要。
そのためには多くの現金を保有していることが前提です。
>>株の売り時を知る方法を投資本で学んだので紹介~米国株編~
でも残念ながら追加投資できるキャッシュを多くもっている個人投資家は少ないですよね。
そうなるとやはり売却を伴うリバランスが一般的といえます。
ではポートフォリオのリバランスの適切な頻度とはどの位なのでしょうか?
一緒に投資本の記載を見ていきましょう。
ポートフォリオのリバランスの頻度を、投資本から考察
ウォール街のランダム・ウォーカーのリバランス頻度
ウォール街のランダム・ウォーカーでは、年1回のリバランス頻度が推奨されています。
- 「毎年末に一回、株式60:債券40のミックスにリバランスする」
と記載があるのです。
さらに著者であるバートン・マルキールは
- リバランスは年に1回だけでよい。
- 価格が上昇したからといって、売る必要はない。
- 好調の資産クラスには、最低でも1年間の価格上昇のチャンスを与えるべきだ
と述べています。
リバランスの頻度・方法についてとても参考になります。
敗者のゲームによる、ポートフォリオのリバランス頻度
敗者のゲームでも、年1回のリバランスがおすすめされています。
- 「年に一度、時間をかけて自らの長期運用目的、財産状況、支払い責任、目標と比較した運用実績などを検討することで、投資の達成に一歩近づく。」
- 「資産配分の実績をチェックし、基本方針とのズレを修正するよい機会となる。」
やはりポートフォリオのリバランス頻度は1年に1度が適切なようです。
エンダウメント投資戦略による、ポートフォリオのリバランス頻度
エンダウメント投資戦略とは
- 長期投資
- 分散投資
- オルタナティブ投資の積極活用
- 外部の運用会社を使う
ハーバード大やイェールが実施しています。
山内英貴氏作エンダウメント投資戦略によれば、個人投資家は四半期もしくは一年に一回のリバランス頻度が推奨されています。
- 「機関投資家の中には、ほぼリアルタイムで実施しているところもありますが、個人投資家の場合それは難しいし、そこまでの必要はないでしょう。」
- 「リバランスはせいぜい四半期に一度、あるいは一年に一度でいいかもしれません。」
世界のエリート投資家は何を考えているのか、によるリバランス頻度
アンソニー・ロビンス作「世界のエリート投資家は何を考えているのか」でもやはり年1-2回のリバランス頻度をおすすめしています。
- 「投資家として成功するためには、一定の間隔でポートフォリオをリバランスすることだ」
- 「ちなみにリバランスは、年に1~2回行うのが普通だ」
まとめ:ポートフォリオのリバランスの適切な頻度とは1年1回
3冊と言いつつ4冊の投資本を参考にしました。
その結果ポートフォリオのリバランス頻度は
- 四半期毎
- 半年毎
- 毎年
いずれでもOKです。
リバランスは面倒、という投資家には?
リバランスは意外と面倒です。
保有する資産額を把握し、それを適切に売買して目標の割合に戻す行為が必要です。
リバランス頻度はほどほどでいいでしょう。
なので年に一回程度の頻度でリバランスがよさそうです。
もしリバランスなんてやってられない、という投資家がいたら全て外注してしまうのも手です。
ウェルスナビにお任せするのもいいかも。
ただしその場合には1%のコスト以上に、自分の時間を大切にした方がいいです。
投資資金の1%で時間を買っている感覚です。
投資で年率1%のリターンを向上させるためには、かなりの努力を要します。
ですからウェルスナビを活用する際には、メリット・デメリットを考えてからはじめたいですね。
2018年4月からウェルスナビに月3万円の積立投資を開始しました。
その状況をみて、ウェルスナビにリバランスを委託するのか検討してみてください。
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投資リターンは資産配分比率で決まります。だからこそリバランスが大切なのですね。
現金比率はしっかり把握しておきたいです。
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