株式投資のポートフォリオは悩みがち。
そんなときは黄金のポートフォリオの作り方を知りたくありませんか?
アンソニー・ロビンズ著作 山崎元氏解説の世界のエリート投資家は何を考えているのか: 「黄金のポートフォリオ」のつくり方 (単行本)を読んだので感想を述べておく。
ちょうどアセットアロケーションやポートフォリオについて再考していたのでナイスタイミングであった。
「世界のエリート投資家は何を考えているのか」の目次
この投資本は5章に分かれている。
- 「マネー・ゲームに勝つ」ための原則~「消費者」で終わるな、「オーナー意識」を持て~
- この「9つの神話」にだまされるな~「なぜ貯まらない、増えない」理由~
- 自分の夢の「実現コスト」はいくらか?
- 人生において一番大切な「投資」の決断
- どんな経済下でも確実に利益を出せる「黄金のポートフォリオ」~「想定外の事態」に負けない資産配分とリスク管理~
一冊の本に大切な内容が凝集された良書である。おすすめ投資本である、「株式投資の未来」+「敗者のゲーム」+「ウォール街のランダムウォーカー」を足して3で割った感じだ。
参考:「株式投資の未来」のまとめ、シーゲル教授からの6つの学び
「世界のエリート投資家は何を考えているのか」の内容
本書の目的は読者に対して経済的な
- 安泰
- 自立
- 自由
に到達してもらうこと。お金についてマスターして「人生の質」を高めるて貰うことを目的として構成されている。
「マネー・ゲームに勝つ」ための原則
- お金と人生の管理方法
- 生涯続く収入源の作り方
- 複利の活用の仕方
- お金をコントロールする人とされる人の違い
一言で表すと資産形成 =(収入-支出)+ 資産 × 運用利回りの重要性が説かれている。本章を読むと、アメリカにおいても投資をしないと豊かな老後がおくれないのだと想像できる。
「死ぬまでに貯蓄を使い果たしてしまう」という恐怖は日米共通の課題であるようだ。
参考:公的年金はいくらもらえるのか? 退職前の収入比率を海外年金と比較
経済的自由を手にするための必要な金額
お金は「感情的」なゲームであり、経済的自由達成のためにはマイルストーンを設けることが良いと述べられている。
- 経済的安定
- 経済的活力
- 経済的自立
- 経済的自由
- 完璧な経済的自由
金持ち父さん貧乏父さんシリーズを読んだことがあるひとならば馴染み深いワード、ファイナンシャルフリー。その経済的自由を手にするために必要な金額を、いくつかのケースを用いて描写している。
株式投資をしている原点に立ち戻らせてくれるコンテンツである。
「黄金のポートフォリオ」は、どんな経済下でも確実に利益を出せる
本書は全体的に守りに重きを置いた投資について語られている。損をすることがいかにリターンにマイナスであるのか、その後プラスに戻すのにどれだけの収益が必要であるのかを強調する。
つまり、どんな状況下でも確実に利益を出せる黄金のポートフォリオとは安全性重視の内容だ。ジェレミーシーゲル著作「株式投資の未来」と比較すると債券比率をかなり高めに推奨している。
本書の目玉である「オール・シーズンズ・ポートフォリオ」は一見の価値あり。この章だけでも世界のエリート投資家は何を考えているのか: 「黄金のポートフォリオ」のつくり方を購入する価値は十分にある。
>>>ポートフォリオのリバランスの適切な頻度とは?投資本3冊のまとめ
「世界のエリート投資家は何を考えているのか」に対する山崎元さんの解説
レイ・ダリオが推奨する黄金ポートフォリオについて山崎さんが解説している。山崎式経済時計と名付けられた、金融政策×相場状況によるおすすめ運用アセットクラスは参考になる。
アメリカ人向けにかかれたポートフォリオを日本の投資家向けにアレンジした解説も秀逸だ。株式100%のポートフォリオを心掛けている私の心にも響いた。
おわりに、著者のトニー・ロビンズおよび解説の山崎元さんは投資に対する考えを共感している。
読者には人生を大いに楽しんでほしい、と。
「世界のエリート投資家は何を考えているのか」は、エリートを対象としているわけではない。投資も人生も楽しみたいひとにおすすめの投資本だ。
See you!
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