本記事では、1998年~2017年の20年間、世界株式に積立投資をした場合のリターンを紹介します。つみたてNISAを始める際に参考になると思います。
結論からいうと、20年間のうち12年間は含み損となっている時期があるのです。
ですから長期・分散・積立投資とは、耐え忍んだ結果に、投資収益が得られる方法といえるでしょう。
そもそも株式投資では長期・分散・積立投資が王道とされています。
そのスタンダードな投資手法をおすすめしているのが、つみたてNISA制度です。
株式投資といっても世界中に株式市場が存在します。
日本市場、米国市場、英国市場などなど。
王道の投資法は、資産の分散とともに地域の分散を前提とします。
ですから金融庁がおすすめする株式投資は、世界の株式市場に投資をすることですね。
さて、そろそろ世界株式に20年間積立投資をしたシミレーション結果をみていきましょう。
ちなみに参考資料はつみップルーキーズの配布資料です。
参考>つみップルーキーズ:つみたてNIUSAの20年後はどうなる?
世界の株価指数(インデックス)に20年間、積立投資をした場合のシミレーションリターン
1998年1月1日から2017年12月31日まで、に月一万円の積立をした場合のシミレーション結果です。
複数の株価指数に積立投資をした際のリターンを表示しています。
金融庁のシミレーション対象株価指数
- 日経平均株価
- MSCIコクサイ
- MSCIオールカントリー
- MSCIエマージング・マーケット
株価指数別の積立投資リターン比較
各インデックスを比較すると、日本を代表する日経平均株価に投資をしていたよりも、世界分散投資をした方がリターンが良好であったとわかります。
20年間、インデックス積立投資した場合のリターンランキング(2017年12月31日)
- MSCIエマージング :683.7万円
- MSCIコクサイ :586.5万円
- MSCIオールカントリー:566.3万円
- NIKKEI225、日経平均:431.6万円
- 積立総額 :240万円
世界分散投資で注目すべきは、サブプライムローン問題やリーマンショックのあった2008年前後。
MSCIエマージング・マーケットでは評価損となっていませんでした。
これこそ、長期・分散・積立投資のメリットといえます。
しかしながら新興国の株価はボラティリティが大きいこともわかります。
変動幅が大きい、リスクがあるということです。
ですから新興国への投資は、一長一短といえます。
いずれにせよ新興国への投資を毛嫌いせず、広く地域分散した方が良いのではないかと示唆するデータです。
つみたてNISAを始める前に知っておきたい、世界の株価指数(インデックス)に20年間積立投資したリターン結果を見て感じた事
1998年1月から毎月1万年を20年間続けた場合のシュミレーションデータをみて思う事は
評価損の期間が長すぎる
最もリターンが優れていたMSCIエマージング・マーケットに投資したとしても、1998年~2004年頃まではず~っと評価損だったのです。
換言すれば、投資額よりも評価額が低い状態。
お金を増やすための投資であったはずが、お金が減っていたのです。
新興国以外の、MSCIコクサイやオールカントリー、日経平均株価に投資をした場合はどうでしょうか。
なんと、2008年~2012年の間も、評価損が続いています。
つまり20年の投資期間を考えた場合、評価損を抱えていた時間の方が長かったのです。
1998年1月に世界の主なインデックスに積立投資した場合のマイナスリターン時期
- 1998年~2004年(7年間)
- 2008年~2012年(5年間)
20年間のうち12年間は評価損を耐え忍んだ結果が、積立投資のリターンに繋がったのでした。
もちろん最終的にはリターンを得られる可能性が高いのが長期・分散・積立投資です。
しかしながらマイナスリターンが10年以上も続くことがあることは、頭に入れておきたいですね。
したがって評価損を抱えた場合や株価暴落時であっても、積立投資を継続できる程度の金額に設定しておくのがおすすめです。
積立投資は続けることでリターンを得られる投資方法だからです。
もし株価が下がってもバーゲンセールだと思えるような心とお金の余裕がある人が、積立投資におすすめです。
つみたてNISAで、20年間の積立投資を続ける方法
長期・分散・積立投資のポイント
長期投資 | 投資を始めたら、長期間続けること! |
積立投資 | 投資のタイミングを捉えるのは難しい 定期的に自動的に買付 |
分散投資 | 分散投資でリスクを軽減! (資産の分散と地域の分散) |
歴史を振り返れば、経済危機や株価暴落は10年に1度程度の周期で発生してきました。
ですから、つみたてNISAで20年投資をする際には、一度や二度の大暴落を経験するでしょう。
そんな時でもくじけず、ともに積立投資を続けていくことが求められます。
世界の株価指数に20年間積立投資した時のリターンから学んだこと
- 20年間の内、10年前後は評価損を抱えていた
- 20年後にはいずれの株価指数に投資をしていてもリターンが得られた
- 株価暴落時でも、積立投資を続けることが大切である
20年間、日経平均株価指数に積立投資をしたときのシミレーション結果
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