VZ ベライゾン・コミュニケーションズの概要
- 創業:1983年
- 上場:1983年11月
- 決算:12月
VZ、ベライゾン・コミュニケーションズとは通信サービスで世界トップクラスの企業です。米国内においてはAT&Tと熾烈な2強体制。
2015年にAOL買収済、2017年にヤフーのネット事業買収を発表しています。
ベライゾンはNYダウ30構成銘柄であり高配当利回りです。
なので常にダウの犬銘柄として名前を連ねています。
本記事は米国高配当株シリーズの一環。
銘柄分析とまではいかないですが、アメリカ株VZ ベライゾンの企業紹介をしていきます。
参考>>>ダウの犬、高配当おすすめ米国株10銘柄【2018年版】
VZベライゾンは米国第2位の通信会社 AT&Tと2強体制
VZ ベライゾンは米国第2位のTelecom会社です。
2016年のアメリカ国内売上ランキングは以下の通り。
(単位:十億$)
- AT&T:163.79
- ベライゾン:125.09
- Tモバイル:37.35
- スプリント:33.35
- USセルラー:3.94
AT&Tおよびベライゾンで通信業界の大部分を占めています。
VZベライゾンの所属セクター
2018年3月時点で、ベライゾンは電気通信セクターに所属しています。
米国電気通信セクターの指数に連動するETFはVOXがあります。
VOXとはマイナーなETFですが、バンガード社の電気通信セクターを対象とした優良商品です。
VOXの組入れ上位10銘柄は以下の通り。
順位 | 会社名 | 割合 |
1 | AT&T | 22.2% |
2 | ベライゾン | 22.2% |
3 | Tーモバイル | 4.6% |
4 | レベル3コミュニケーションズ | 4.5% |
5 | センチュリーリンク | 3.4% |
6 | スプリント | 3.0% |
7 | ザヨ・グループ | 2.9% |
8 | ボネージ・ホールディングス | 2.4% |
9 | シェナンドー・テレコミュニケーションズ | 2.3% |
10 | ジェネラル・コミュニケーション | 2.3% |
AT&TとVZでほぼ半分が占められていることがわかる。
VZベライゾンはコミュニケーションサービスセクター所属へ変更に
S&PとMSCIは2018年に新たなセクターを創生すると発表しています。
電気通信セクターが廃止され、娯楽・メディア銘柄と統合されます。
ベライゾンは、FAAMGやディズニーなどと同じセクターとなると思われます。
AT&Tやベライゾンだけではなく新たなセクター誕生にも注目していきたいです。
VZ ベライゾンの株価指標
2018年2月28日 | |
ティッカー | VZ |
株価 | 47.74 |
PER | 14.64 |
EPS | 7.36 |
配当 | 4.94% |
配当性向 | 724% |
配当支払い月 | 2/5/8/11月 |
増配年 | 13 |
増配率(5年) | 2.9% |
増配率(10年) | 3.5% |
β | 0.77 |
ベライゾンは5%前後の高配当利回りで、インカムゲイン投資先としてよく選ばれます
しかも連続増配株。
増配率はインフレ率より少し上回る程度でそれほど高くはないですが、受取配当金が毎年少しずつ増えることを体感できる銘柄です。
VZベライゾンの株価チャート 直近10カ月
VZベライゾンの売上高と利益率の推移
VZの売上高は微増傾向。
ベライゾンの売上高・営業利益ともに直近10年間で僅かにずつ増えている傾向が伺えます。
そして営業利益率が改善されているのには注目したいですね。
VZベライゾンのキャッシュフロー推移
ベライゾンのビジネスモデルでは設備投資にお金がかかると思われます。
フリーキャッシュフローは営業キャッシュフリーの半分以下となっているのです。
とくにフリーCFが2013年から下降の一途であるのは気になります。
今後の巻き返しに期待。
VZベライゾンの配当金推移
オレンジ色の配当金推移はきれいです。
ベライゾンがディフェンシブ銘柄であることを表現しています。
青色のEPS推移をみると、オレンジ色の配当金よりも少ないことが多い。
設備投資にキャッシュを回しているとはいえ、この点には常に注意をしておきたいです。
つまり増配がストップするリスクを見定めながら投資をすることが求められそう。
もちろん今の段階ではベライゾンに増配余力は十分あると思われます。
ベライゾンの3大ネット証券での取引可否
VZ | |
マネックス証券 | ○ |
SBI証券 | ○ |
楽天証券 | ○ |
ベライゾンはNYダウ構成銘柄。
米国株投資ができる3大インタ―ネット証券のいずれでも購入が可能です。
参考>>>米国株投資、おすすめ証券会社を比較
VZベライゾンに投資する際のリスク
電気・通信セクターにつきまとうのは技術革新と価格低下のリスクです。
ベライゾンの中核であるワイヤレス事業をみると競合にはAT&Tがいます。
さらにT-モバイルやスプリントも忘れてはなりません。
この2社は低価格路線で攻勢をしかけてくる。成熟産業であるがゆえに価格の引き下げリスクは大きいと考えられます。
固定回線事業に目を向けてみましょう。
こちらもケーブル会社やワイヤレス代理店と競うことになります。
ベライゾンはケーブルをファイバーに移行し投資をしていますが、それでも利益はひっ迫されると予想されます。
このように通信セクターの競争は激しいのです。
対応策としてベライゾンは事業の多角化(メディアや広告など)を急いでいます。
とはいえビジネスの中核部分に対するプレッシャーを相殺できるかどうかは不確定。
ディフェンシブ銘柄といえども、ビジネスにリスクは存在するのです。
私見:VZベライゾンは配当金狙いで、株価上昇は二の次
ベライゾンはインカムゲイン投資に適しています。
- 通信大手
- 高配当株
- 連続増配銘柄
さらに言及すると、株価上昇を狙うというよりは債券的なイメージで配当金狙いに特化した投資がよいと思われます。
つまり株価低迷したときに買いたい銘柄といえます。
もし購入するのなら配当利回り5%以上は最低でも欲しいところですね。
以上、ベライゾンの紹介でした。
著者はVZ株を保有していません。この記事は自分自身の備忘録として記述したもので、読者にVZ株の投資を推奨することを目的として書いていません。投資判断はご自身で行ってください。
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