私はインカムの向上を目的に投資をしています。
米国株式投資による配当金や分配金、太陽光発電投資からの売電収入など。
いつの日か、不動産投資も再開したいと考えています。
インカム投資といえばJ-REITもひとつの選択肢。
JRETIは利益の90%以上を投資家に還元することで、法人税が免除されます。
したがいJREITは、配当性向(分配金性向)が高くなるという特徴を有しているのです。
手軽に不動産投資ができるJREITは、インカム投資家にとって気になる存在です。
今回、JREITの分配金利回り推移を3パターン調べてみたので紹介していきます。
JREITの分配金利回り推移
- 2年
- 10年
- 17年
JREITの平均分配金利回り推移 2年版
グラフは、2016年9月~2018年8月まで24カ月間の平均分配金利回りを示しています。
黄緑色がJREIT
2016年9月時点では3.6%前後だったJREITの分配金利回り。
その平均分配金利回りが、2018年8月には4.1%にまで上昇しています。
平均で4.1%の分配金利回りですが、個人投資家が受け取るときには配当所得として約20%の課税がされます。
ですから受取分配金でいうと、3.2%程度の利回りとなるのです。
JREITを不動産投資とするなら、Cash on Cash Return(CCR)が3.2%と表現してもよさそう。
個人投資家はレバレッジをかけられないですけどね。
続いてはJREITの分配金利回りが、リーマンショック時にはどのくらいであったのかを見ていきます。
JREITの平均分配金利回り推移 10年版
グラフは2008年9月~2018年8月までのJREIT平均分配金利回りを示しています。
- 青:JREITの平均分配金利回り
- 赤:長期金利
- 橙:東証一部の平均配当利回り
リーマンショックが発生した2008年9月には、JREIT平均分配金利回りは8%を超えていました。
JREITの投資対象は、個人投資家が投資できないような優良不動産が多くあります。
その優良不動産に分散投資ができ、分配金利回りが8%と高い。
いま考えるとお買い得にしか見えません。
それでもリーマンショック時にJREITを拾えた投資家は僅かでしょう。
買い向かうより狼狽売りしてしまう投資家の方が多かったはずです。
金融危機とはそういうものなのだと改めて感じます。
JREITの平均分配金利回り推移 2001年以降版
JREITの制度は、2001年に開始されました。
上図はその2001年~2018年にかけてのJREIT平均分配金利回りの推移。
リーマンショックが発生する前、2006年~2007年にかけて、JREITの分配金利回りは低下しています。
これは分配金支払い金額が低下していたのではなく、株価(投資口価格)がぐんぐん上昇していたということ。
キャピタルゲイン狙いのJREIT投資がなされていた時期ということでもあるのでしょうね。
一方で安定したインカムをJREITに期待する投資家の視線は、どうしても分配金支払い額にいきます。
もしリーマンショック時でも分配金を安定して支払っている実績があればどうでしょう。
より心穏やかにJREIT投資ができる気がしませんか?
なにせJRET運営では、利益をうまいこと平準化した上で分配金の安定性を保っているそうです。
- インカム(家賃収入)
- キャピタルゲイン(物件入れ替え時の値上がり益)
- 一部、減価償却費
そこで続いては、JREIT銘柄で最大である日本ビルファンド(NBF)の分配金推移をみていきます。
JREITで最大、日本ビルファンドの1口当たり分配金推移
日本ビルファンドは、日本最大かつ最古のJREIT銘柄です。
その日本ビルファンドの分配金支払い金額を示したものが上図。
一口当たりの分配金ということです。
2001年以降、安定しているといってもよさそうです。
半期毎の1口分配金をみると、ざっくりと9,400円 ± 2,000円で推移しています。
最大で30%程度の分配金減額。
日本ビルファンドは、JREIT銘柄のなかでも安心感を醸し出している投資商品です。
今回分配金支払い額の推移をみて、その利益は安定しているといえそうです。
逆にいうと大きな増配に期待はしないほうが良さそう。
JREITの利回り推移を3パターン調べて感じたこと
JREITの分配金利回りを調べると
- 2001年開始と、まだ20年経過していない
- 平均分配金平均利回りは3~8%のレンジ
- NBFの分配金は、約9,400円±2,000円のレンジ
だとわかりました。
もし分配金だけをみてインカム投資をする際には、
- 米国株のような、長く連続した増配は期待しにくい
- したがい分配金利回りが高いときに購入したい
- そのためには株価(投資口価格)はチェックしたい
このように感じます。
分散投資の一環として、JREITをかじってみるのもよさそうです。
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