長期投資のポートフォリオ、株式比率は?
投資においてはアセットアロケーションが必要だと言われています。
トータルリターンの9割は資産配分比率によって決まるというデータがあるほど。
長期投資であれば基本的には債券は不要だと私は思います。
債券不要な理由はふたつ
- 年収から年間支出を差し引いた我が家の家計は黒字
- 支出の3年分以上の埋蔵金が存在する
ただしもし10億円を突然貰ったとしたら、米国債券ETFのBNDやAGGに投資したいですね。
安定した資産運用かつ分配金だけでいま以上の生活を楽々維持できますから。
インカム金額の目標を達成する為には株式投資のリスクは不要ということです。
つまり
- おかれている状況
- 投資する目的
などによってアセットアロケーションやポートフォリオは変化するわけ。
例えば【L】米国株投資実践日記のエルさんが「ポートフォリオを抜本的に見直した理由」と投稿されていらっしゃいます。
年齢や資産形成ステージによって考え方が大きく異なるというのは当たり前のこと。
ひとのことばかり聞いていても意味ないですね。
ポートフォリオは自分に合った比率を、自ら決める必要があるのです。
本記事は、「長期投資のポートフォリオは株式一択でよいのかどうか」について一緒に考えていきましょう。
ポートフォリオの比較 株式比率100% vs 60% vs 40%
上図はサブプライムローン・リーマンショックによる暴落する前を基準として、株式:債券比率が異なる3つのポートフォリオのリターンを比較したものです。
株式:債券の割合ごとの色分け
- 100:0
- 60:40
- 40:60
ここでいう株式とはS&P500インデックスを指しています。
たとえば2007年10月を起点にしてみましょう。
S&P500株価は直近ピークとなっています。
その際にポートフォリオを構築した場合、即座に暴落に巻き込まれます。
リターンが回復するのには長い年月を要するのです。
ドルベースで示すとご覧の通り。
株式:債券割合別の、ピーク時回復時期
- 100:0→2012年3月
- 60:40→2010年10月
- 40:60→2009年11月
ピーク時にまで回復するのに要した時間
- 100:0→4年5カ月
- 60:40→3年
- 40:60→2年1か月
もしいまリーマンショック級の株価下落に遭遇した場合を想定してみましょう。
ポートフォリオの資産額がもとに戻るまでの期間は上記数値が参考となるはずです。
とはいえ、さらに長い期間がかかるかもしれません。
10年前の経済危機時のような金融政策がとれない可能性があるからです。
米国などは前例のない対応方法を適合するかもしれませんが、それでも金融安定化に繋がるのかは不透明。
つまり金融危機が直近で発生すると予想する場合の対応策は何があるでしょうか?
- 安全資産・現金比率を高める
- 債券などを組み込む
資産配分比率やポートフォリオを見直すことがよさそうです。
つづいては株式100%のポートフォリオで、それを米国のみではなく先進国株式に分散した場合を考えていきましょう。
ポートフォリオの比較 先進国株式100% vs 50%
上図は金融危機直前(2007年6月)を基準とした円ベースで見た場合の、リターン推移です。
先進国株式:先進国国債のリターン・リスク
- 100:0=4.0%・20.7%
- 50:50=3.4%・12.2%
直近高値にまで回復した時期は、どちらのポートフォリオも2013年に入ってからとなっています。
アベノミクスで円安誘導がなされたことも一つの理由でしょう。
いずれにしても円ベースでは2007年~2013年まで6年間は直近ピーク時には回復できなかったわけです。
長期投資のポートフォリオは、株式100%でいいのか?
今回の検証により、リーマンショック前の高値にまでポートフォリオが回復するために要した期間は長いことがわかりました。
直近高値まで回復しするのに要した期間
- ドルベース:2年1か月~4年5カ月
- 円ベース:6年前後
数年というスパンでみるならば、株式比率を低めにしたポートフォリオが望ましいです。
一方で長期投資という視点でいえば、やはり株式100%であっても構わないのです。
いずれにせよ、ポートフォリオの作り方は勉強しておいて損はないですね。
そんなときアンソニー・ロビンズの本を読み返すといいですよ。
セミリタイアを達成されたクロスパールさんの記事はとても興味深い視点なのでぜひ。
コメント
[…] カ株でアーリーリタイアを目指す」のはちどうきゅうどうさんが「長期投資のポートフォリオは、株式100%でいいのか?」という記事を投稿していました。私もサラリーマン時代は株式 […]