高配当株投資は、市場平均をアウトパフォームしてきた【世界株式】
上表は、1997年~2016年末までの、世界株式による配当利回り四分位別のリターンを示している。
最も高配当であった株式への投資が、優れたパフォーマンスを獲得していた。
この期間では、高配当株式投資が市場平均をアウトパフォームしてきたわけだ。
高い投資収益であったことは、配当戦略のメリットといえる。
高配当株式は、優れたリターンであった
高配当株投資は世界でもメジャーな投資法である。
たとえば米国株には高配当戦略が存在する。
などなど。
配当金にはメリットがあり、それを好んでいる投資家は多い。
いわゆるインカム投資家である。
とくに米国企業は配当金を重視している会社が散見される。
したがいアメリカ株には増配を続ける銘柄が数多くある。
なので配当投資をする際には、米国株はよい選択肢の一つとなる。
配当金は、資産形成に不利だとされている
しかし配当金は資産形成に不利だと言われる。
そもそも配当金権利落ち日に株価は下がりやすい。
理論的には配当金支払い分と同じだけ、株価は低下する。
さらに配当金には税金がかかってくる。
配当金を受け取る度に税金支払いをしていると、複利のメリットを失いかねない。
だから個人投資家の資産形成には、配当金はデメリットとなりやすい。
おまけに企業側からみれば、株主への配当支払いではなくビジネスへの再投資をすることが望ましい。
とくに成長著しい企業では、設備投資が必要となる。
自社への再投資が成功し、利益があがれば株価も上昇する。
すなわち投資家のキャピタルゲインにつながる。
無配銘柄や低配当株の株価が上昇しやすい一つの理由もこのあたりにある。
資産形成を目的とするなら、税金支払いを先延ばしにした方がよい。
この場合、配当金受け取りはデメリットとなってしまう。
まとめ:米国株の高配当戦略は市場平均をアウトパフォームしてきたが、税金には要注意
高配当株への投資は、リターンが優れていたというデータがある。
世界株式でも米国株投資でも同様の傾向がみられる。
なので個人投資家は、高配当株戦略を選びやすい。
しかしながら米国のような海外株投資では、二重課税が問題となる。
もし日本の証券口座で米国株投資をすると、配当金には2か国の税金がかかってくる。
- アメリカの税金:10%
- 日本の税金:約20%
つまり税引きあとの手取配当金は、額面の約70%となるのだ。
たとえば10ドルの配当金支払い株を買ったとしても
- 10ドル× (1-10%) × (1-20%) = 7.2ドル
が受取配当金額となる。
確定申告で外国税額控除をすれば還付金を受け取れることができる。
もちろんその場合には一定額以上の所得税納付が前提だ。
こうしたメリット・デメリットを理解した上でも、米国株の配当金投資は取り組みやすいと思う。
以上、「高配当株投資のパフォーマンスは優れているのか?」でした。
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