投資リスクって何でしょうかね?
リスクというとなんとなく危なそうな、損をしそうなイメージを持ちます。
- リスクがある
- リスクが高い
- ハイリスク
何をもって投資リスクとするのか、わかりにくくないですか?
おまけに「長期投資ではリスクが低下する」なんて言われます。
もうこれは理解するのが難しいですね。
そんなわけで本記事では投資リスクについて一緒に考えていきましょうか。
- 投資リスクとは何?
- 長期投資でリスクは下がるの?
- 個人投資家はリスクをどう考えたらいいの?
投資リスクの定義とは何か?
投資においては「結果が不確実であること」を意味する。
具体的には、収益(リターン)のばらつきを指す。
投資信託協会HPより
投資ではリスクというのは不確実性のことを指すわけです。
投資リスクとは
- 不確実性
- 収益・運用結果のばらつき
この投資リスクへの理解を困難にさせるのは、収益の定義が曖昧であること。
投資収益のふたつの定義
- 年率(何%増やしたの?)
- 絶対額(いくら儲けたの?)
つまり投資リスクではリスクそのものの定義と、リスクを数値化する収益の定義がわかりにくいのです。
まぁ、どっちでもいいのですけど。
とはいえ意外と大きな違いでもあるのですよね。
少しだけ投資リスクについて掘り下げていきましょうか。
長期投資のリスクについてを考えてみます。
長期投資のリスクとは?
長期投資のリスクは二つの単語から成り立っています。
さらにリスクを2つに分解するとこのようになります。
- 長期投資:20年とする(つみたてNISAを参考に)
- リスク:収益年率のばらつき
- リスク:収益額のばらつき
すると長期投資のリスクを考える際には下記となるわけです。
長期投資のリスクの想定ケース
- 20年間運用し、収益年率のばらつきがどれ位か?
- 20年間運用し、収益額のばらつきがどれ位か?
つまり投資リスクの物差しが違うのですよね。
長期投資リスク:収益年率編
JPモルガンのサイトから勉強させてもらいます。
長期投資すなわち20年間運用した際の株式リターンは年率4%~12%となっています。
8%±4%といえますね。
投資期間を延ばせば伸ばすほどバラつきが少なくなります。
つまり長期投資は低リスクになるわけですね。
なるほど。
投資期間別の年間収益のばらつき(リスク)
- 1年間:10% ± 57%
- 5年間:10% ± 15%
- 10年間:6.5% ± 8.5%
- 20年間:8% ± 4%
参考>>>米国株投資におすすめな情報源を紹介
長期投資リスク:収益額編
橙:112%/年 青:104%/年
上図は初年度を100として、年率4%と12%で運用した際の収益額推移を示しています。
たとえば100万円を20年間運用したとしましょう。
年間収益率・運用利回りがちがうだけで将来の収益額は大きな差となります。
収益額のばらつきという意味では、長期投資は高リスクともいえるわけです。
104% | 112% | |
初年度 | 100 | 100 |
1年度 | 104 | 112 |
5年後 | 122 | 176 |
10年後 | 148 | 311 |
20年後 | 219 | 965 |
長期投資のリスク~個人投資家編~
長期投資のリスクは収益率でみるのか、収益額でみるのかで見解が異なることが分かりました。
長期投資リスク(ばらつき)
- 収益額→リスクは大きい
- 収益年率→リスクは小さい
個人投資家にとっては、さらに大きなリスクがあるのだと思います。
それは投資家自身の未来の姿ですね。
20年後の運用リターンは計算しても、自分自身の姿は思い浮かべにくいものです。
20年後の自分はどうなっているのか?
- 生死
- 心身の健康状態
- 家族の有無
などなど。
リスク・ばらつきが大きすぎて想像もつきません。
長期投資をする際には投資リスクと、投資家自身のリスクのどちらに気をつけたらよいのかも考えておきたいですね。
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長期投資リスクが気になるなら、つみたてNISA
つみたてNISA制度では、リスクを収益率/年としているようです。
長期間続けることにより収益率のバラつきが小さくなり、プラスリターンに収束するとしています。
20年間という長い年月で投資をするならば、つみたてNISAで少額積立を続けつつ、自分自身の姿の将来リスク(ばらつき)に気を配るのがよさそうです。
投資リスクと長期投資について考えてみた結果は?
- リスクとはばらつき
- 長期投資では収益額リスクは高く、収益年率リスクは低くなる
- 20年間では投資家自身のリスクが最大かもしれない
そんな風に思う今日この頃です。
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