米国株(S&P500)の配当金とはいえ、今後も右肩上がりだと信じ切れない
米国株の配当金は、安定的に成長してきた歴史がある。
しかし個人投資家がこの事実をそのまま受け入れてよいのだろうか?
米国株の配当金といえど、今後も右肩上がりだと素直に信じ切れない。
その理由は
- 50年~100年単位でみれば右肩上がり
- しかし20~30年は配当成長停滞した時期があった
過去が未来を保証することはない。
とはいえ過去から学べることもあるでしょう。
ということで、本記事では米国株の1株当たり配当金について考えていきます。
米国株の配当金推移は、基本的に右肩上がりに見える
米国株(S&P500)の1株当たり配当金は、安定的に成長してきた。
だから、安定成長を望む配当金投資家は、インデックスを投資対象とするのが良いと思う。
しかしだからといって、個人投資家は注意を怠ってはならない。
上グラフの横軸は130年にわたるほどの長期間だし、配当成長が滞っている時期だってあったのだから。
こうしてみると、2020年代の配当金がまったく成長しない可能性だって否定しきれない。
そんなことになったら困るのだけれど。
続いては、配当金の成長が停滞している期間について確認していこう。
過去には、米国株配当金の停滞期間が20年~30年続くことがあった
米国株の配当金だからとはいえ、つねに右肩上がりであったわけではない。
すなわち20~30年程度の停滞期が存在していたのだ。
歴史を見つめてみよう。
配当金が右肩上がりという過去データを信じる場合、20年以上にわたる配当金停滞データもまた信じる必要がある。
たとえばもし1970年代~90年代にかけてと同様の配当金推移が、今後20年間続いたとしたらどうだろうか?
今後のS&P500配当金推移を、過去グラフと合成してみた結果
上グラフは、2019年以降の配当金推移を、1970年頃からのデータと突き合わせたもの。
西暦2040年まで、S&P500の1株当たり配当金が成長しない場合を例示した。
なんとなく、ありえそうな未来だと思いませんか?
このようなデータをみると、米国株の配当金とはいえ今後も右肩上がりだと信じ切れない。
過去の配当成長を信じる場合には、長期停滞の歴史もまた可能性としてもっておく必要があるのだ。
米国株の配当金が今後も右肩上がりだと信じ切れない1つの理由を考察して、どうするのか?
配当金投資をしている投資家は、その多くが資産形成期でしょう。
であるとすれば
- 収入を上げる
- 支出を下げる
- 資産を増やす
- 運用利回りを上げる
という投資行動をとることが適切だ。
資産形成=(収入-支出)+資産×運用利回りの公式からもその理由は明らか。
配当金投資であろうがインデックス投資であろうが、キャピタルゲイン狙いであろうが同じこと。
ということで
- 長期で見ると、米国株の配当金成長は右肩上がりであった
- しかしながら20~30年の停滞時期は存在していた
- 個人投資家は、資産運用だけではなく収入増や節約を併用することが望ましい
何の面白みもないけれど、これが真理でしょう。
以上、「米国株の配当金が今後も右肩上がりだと信じ切れない1つの理由と対策」でした。
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