ジェレミー・シーゲル著「株式投資の未来」
米国株投資だけでなくインデックス投資ブロガーからもおすすめ投資本No.1の呼び声高い。
株式投資に少しでも興味を持ったならば、ぜひ手に取って欲しい投資本です。
「株式投資の未来」は通称 赤本と呼ばれています。
ジェレミー・シーゲル教授著作はその他にもいくつかありますね。
投資本の表紙から、色別に呼ばれることが多いです。
ジェレミー・シーゲル教授著作の呼称
- シーゲル本
- 赤本
- 緑本
- 青本
私はアメリカ株投資を始めた後に、この名著の存在を知りました。
「株式投資の未来」を読んだときの衝撃を忘れることができません。
「株式投資の未来」の長所
- 分かりやすい構成
- それを補完する圧倒的なデータ量
- 過去のFACTから導き出される将来展望
いまでも事あるごとに読み返しています。
本書の日本語版は2005年発刊。
その頃「株式投資の未来」を知っていた投資家は10年を経て大きな成長と共に株式投資からのリターンを得ていることでしょう。
また「株式投資の未来」英語版は1994年初版です。
米国においては既に当たり前な内容とされていることでしょう。
日本では株式投資指南書の一級品です。
このおすすめ投資本の結びには「投資を成功させる指針」が記載されています。
「投資を成功させる指針」を参考にジェレミー・シーゲル教授からの学びを6つにまとめて紹介します。
「株式投資の未来」:ジェレミー・シーゲル著作のおすすめ投資本内容をまとめた
株式投資のメリットは、長期投資でのリターンが高かったこと
「株式投資の未来」は過去200年にわたり金融商品のデータを検証しています。
その結果、インフレ調整後のトータルリターンでは株式投資のメリットが明らかとなりました。
過去200年間での金融商品のトータルリターン順位
- 株式
- 長期国債
- 短期国債
- 金
- 預金
米国株を配当再投資をした際の株式投資の実質リターンは約6.5%でした。
これは10年前後で投資元本が倍になるパフォーマンスです。
またアメリカではインフレが当たり前のように存在しています。
2-3%/年のインフレ率を加味した株式リターンは9%前後となるのです。
この場合、資産額が8年で倍になる計算となります。
6~7%の実質リターンが一般的でありこれを逆算するとP/Eが15。
もちろん適正株価の指標としてPERが必ずしも正しいわけではありません。
それでもPER 15倍というのは株価指標である程度の目安となるのです。
「株式投資の未来」まとめ①
- 株式投資の実質リターンは約6.5%
- インフレを加味した株式リターンは約9%
株式で長期投資をすると、リスクとリターンが収束する
株式投資は元本割れ、損をする可能性を秘めています。
リスク・価格変動幅が債券や預貯金よりも大きいためです。
ところが株式投資は長期間保有することで収益率が一定幅に収束していきます。
20年という長期スパンでみると、株式はインフレ率・債券よりも良好なリターンを提供していました。
このことは金融商品の保有期間が長ければ長いほど、株式比率を高めた方が良いといえるデータです。
株式において長期投資が王道とされる理由がここにあります。
ジェレミー・シーゲル教授は著作において長期投資のメリットを明確に描写しています。
「株式投資の未来」まとめ②
- 金融商品は保有期間が長くなると、リスク・リターンが収束する
- 長期投資であれば、株式に大きなメリットがある
インデックス投資をポートフォリオのコアとすることをおすすめしている
プロが運営するアクティブファンドはインデックスに対して勝率が悪いです。
取引コストや税金を考慮すると、簡単には株価指数を上回るパフォーマンスを示せないのです。
したがって「株式投資の未来」では、ポートフォリオの大部分を低コストインデックスファンドとするのが良いとされています。
つまりジェレミー・シーゲル教授はインデックス投資をおすすめしているのです。
インデックス投資のおすすめ割合は50%。
そもそも長期間にわたって株式市場に存在し続けられるファンドは少ないです。
個人投資家も同様。
株式市場に居座り続けるのは思っているよりも困難なのです。
一発退場を防ぎ、市場に長い間居続けることが長期リターンを生みます。
長期投資のメリットを享受するためにも、インデックス投資をコアに据えることはおすすめです。
「株式投資の未来」まとめ③
- 株式市場に長くとどまる事が大切
- ポートフォリオの中核にはインデックスファンドを据えることがおすすめ
米国株以外の海外株への投資もおすすめ
「株式投資の未来」はアメリカのデータを用いて、アメリカ人投資家向けに書かれています。
すると国内バイアスが発生します。
つまり米国人は米国株への投資に偏るのです。
そこでシーゲル博士は米国企業以外の国際銘柄投資も推奨しています。
米国だけではなく世界中の多国籍企業への分散投資の必要性を説いています。
海外株の割合は株式ポートフォリオの約3割がおすすめ。
また高成長国の株式は高値になる事が多いために警鐘を鳴らしています。
いわゆる成長の罠です。
成長率が高いと投資家からの期待も高くなり、株価も高くなるのです。
その結果、トータルリターンが思ったほど高く得られないというリスクが存在します。
それを回避するのが多国籍企業への分散投資。
「株式投資の未来」では、グローバル企業への投資をおすすめしています。
「株式投資の未来」まとめ➃
- 米国株だけではなく世界分散が必要
- 米国外の多国籍企業への投資割合は約3割がおすすめ
バリュエーションはいつも大事
歴史的にみると低P/Eや高配当利回り銘柄は市場平均リターンを凌駕してきました。
高配当利回り銘柄を選択する確立された方法はいくつかあります。
高配当株をえらぶ投資手法
- ダウの犬
- S&P10種
高配当株は成長株と比較し高リターン・低リスクを狙えると過去の実績から証明されています。
つまりバリュー株にて加重平均された低コストパッシブインデックスファンドは、ポートフォリオ価値を最大化してくれるということです。
高配当銘柄のメリットです。
「株式投資の未来」まとめ⑤
- バリュエーションはいつも大事
- 高配当株、低PER銘柄はリターン・リスクのバランスが優れている
長期運用で成功する為に、ルールは守れ
長期運用で成功するためには、自ら定めた資産配分比率とポートフォリオを常に維持することが重要です。
厳しいルールを儲けそれを順守することが求められます。
とくに株価が上昇し、皆が喜んで買い進むときには注意が必要です。
逆に株価暴落や下落局面でも同様。
皆が売っているからといって悲観的になり売却してはいけません。
ルールと感情を切り離して考えることが投資家には必要。
長期投資で成功する為の秘訣です。
「株式投資の未来」まとめ⑥
- アセットアロケーション・ポートフォリオの維持が最重要
- ルールを守り、感情をコントロールして長期投資に臨む
「株式投資の未来」はおすすめの投資本
おススメ投資本No.1の称号を獲得することが多い「株式投資の未来」
いつ読んでも多くの事が学べます。
「株式投資の未来」の対象読者
- 株式投資初心者
- 中級者
- 上級者
おすすめ投資本だけに、すべての投資家を対象とした内容となっています。
とにかく株式投資の指南書として優れた投資本です。
株式投資に少しでも興味を持った人は、世界観を広げる意味でもぜひ一度手に取ってみてほしいです。
「株式投資の未来」は、価格以上の価値をあなたにもたらしてくれるでしょう。
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