米国株投資における配当金のヒストリーを学んでいきます。
歴史は繰り返さないが、韻を踏む。
本記事では、
- アメリカ株式市場S&P500の配当金推移
- 減配した際、配当金が回復するまでに何年かかっていたのか
について記録していきます。
米国株投資での暴落・景気後退;S&P500の配当金推移
S&P500の配当金暴落の歴史
ピーク年 | 最大下落率 | 回復の年 | 回復までの年数 | |
---|---|---|---|---|
米国株式 | 1930年 | -46% | 1955年 | 25年 |
1966年 | -24% | 1990年 | 24年 | |
1990年 | -4.5% | 1996年 | 6年 | |
1999年 | -10% | 2004年 | 5年 | |
2008年 | -23% | 2012年 | 4年 |
S&P500の配当金支払い推移を示しています。
減配時は、持続する傾向がみられますね。
配当金額の回復までの年数は、4~25年と幅がありました。
株価が10年単位で続く長期低迷したことはあります。
同じように、一株当たりの配当金額も低迷してきたのです。
インカム投資家は、こうしたデータを知っておきたいですね。
米国株:S&P500株価暴落や景気後退時の減配リスクをまとめてみた
S&P500の配当金が複数年にわたり減配したことは5サイクルありました。
配当金暴落の歴史①世界大恐慌、ウォール街大暴落:1920年代後半~1930年代
S&P500の年間配当金
- S&P 500 高 : 15.75ドル(1930年)
- S&P 500 安 : 8.62ドル(1933年)
- 下落率 : 46 %
- 回復までの期間: 25年
世界大恐慌がアメリカ市場で最大にして最長期間のリセッションです。
景気回復までには約3年の期間を要しました。
株価も配当金も、ピークに戻るまでに四半世紀かかりました。
- 1954年;株価が次のピークに回復
- 1955年;配当金が次のピークに回復
配当金暴落の歴史②キューバ危機→株式の死→オイルショックと受難の10年間、1960年代後半~1970年代
S&P500の年間配当金
- S&P 500 高 : 22.57ドル(1966年)
- S&P 500 安 : 17.15ドル(1975年)
- 下落率 : 24 %
- 回復までの期間: 23年
1961年4月のビッグス湾事件(第一次キューバ危機)・1962年の第二次キューバ危機により、一時的なベアマーケットさらには冷たい戦争(冷戦)を経験したのでした。
その後、米国経済拡大が続きましたが、6%を超えるインフレが襲ってきました。
ベトナム戦争やオイルショックと時期が重なります。
1970年代は、株式の死と呼ばれる長期停滞が発生し、配当金もまた同じ運命をたどったのでした。
インカム投資家として、減配リスクにどう立ち向かうか
1990年代以降におけるS&P500配当金は、減配したとしても数年でピークに回復してきました。
コロナショックでは、世界経済が凍結しており、支払い配当金は減額されると予想できます。
インカム投資家は、過去の配当金動向を確認しつつ、将来受け取るインカムを増やしていきたいですね。
配当金を増やし続けるためにはどうすればよいでしょうか?
配当金額 = 保有株数 × 一株当たりの配当金(DPS)
の式をもとに検討すれば
株式市場全体の増配が期待できないときの対策
- 保有株数を増やす
- 配当利回りが高い銘柄に乗り換える
- 増配が期待できる銘柄に乗り換える
- 株式以外の方法でインカムを増やす
私は保有株数を増やすことを選択していきます。
以上、「米国株の配当金;景気後退局面での減配は回復までに何年かかるのか?」でした。
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