米国株配当貴族インデックスとは25年以上連続して増配を成し遂げた銘柄で構成されるスマートベータである。
本記事では、米国株配当貴族指数を構成する銘柄がどのセクターに多いのかを記す。
米国株のセクター戦略
ジェレミー・シーゲル教授によれば、主要10セクターで特に高い運用成績を示したのは生活必需品とヘルスケアセクターであった。
現に運用成績の上位20銘柄、いわゆる「黄金銘柄」(シーゲル銘柄)の多くがこの2セクターに集中している。
この2セクターの今後について、シーゲル先生の著書を参考に考えてみよう。
生活必需品セクターは、米国株投資のコア銘柄が多数
通信革命を背景にこれからの時代、消費者の嗜好がグローバル・メディアによって形成される事は間違いない。
とくに富裕層の買物ぶりはどこに行っても同じである。
高級ショッピングモールの眺めは、北京でもニューデリーでもサンクトペテルブルクでも呆れるほどそっくりになった。
名声と信頼とは、ブランドメーカーの生命線ともいえる財産であり、途上国では高く評価されている。
このトレンドが続かないとみる理由はない。
ヘルスケアセクターは、アメリカ株の代表銘柄が多い
ヘルスケア業界はたしかにいくつもの課題に直面している。
不安材料を抱えるとはいえ、ヘルスケア業界は米国のGDPのかなりの部分を占めている。
向こう数十年にかけて、この比率が低下するとは考えにくい。
バリュエーションが過去の長期的な平均を大きく踏み越さない限り、向こう50年にかけて市場平均を上回る公算が高い。
米国株配当貴族銘柄のセクター別割合
まずは現状を把握する。
セクター別構成割合 2016年10月
Fact Sheetより
こちらは2016年10月時点における、配当貴族インデックスのセクター別構成割合を示している。
トップに燦然と輝いているのが、生活必需品セクター!!!
シーゲル先生の言っている事はいまも正しい。
では、セクター別の推移はどのようになっているか?
セクター別構成割合推移 2005年~2015年
Dow Jones S&P Indicesより
このグラフから読みとれる事は、直近10年間では
- 生活必需品セクターは、常に配当貴族の構成割合上位
- ヘルスケアセクターは、常に一定の構成割合を保っている
- 金融セクターはリーマンショック時に大きく割合を下げている
米国株配当貴族指数は、どのセクターが多いのか?
ジェレミー・シーゲル教授は2005年発刊の著書の中で、生活必需品とヘルスケアセクターの明るい未来を述べていた。
それから10年、2015年末までのデータを配当貴族の構成割合という視点で考察した。
その結果2セクターともに安定感抜群であり、シーゲル先生の記載は正しい事が示された。
これらの事から、今後も生活必需品とヘルスケアセクターへの投資は過ちを犯す可能性が低いことが示唆される。
よって、アメリカ株投資をセクター別に検討する際にはまず上記2セクターを考える事が良い。
ちなみに、あなたがもし米国株への投資を考える場合には、マネックス証券が銘柄数・手数料の観点からおススメですね。
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