S&P500の配当金の振れ幅は、株価騰落率のそれよりも小さいです。
過去92年間のうち、50年は増配率が0-10%の範囲におさまってきました。
このデータは、私が米国株投資で配当金をKPIとする理由のひとつとなっています。
トータルリターンが最重要だと認識しているが、配当金が好きな理由
私の投資方針は配当金などのインカム積み増しです。
売買でいうと「買い」一辺倒。
だからこそ株式市場から退場しないように
- 資産分散による資金管理
- 入金投資を続けることができる家計管理
- 投資継続に繋がる心理的な体制構築
を重視しています。
投資家自身の感情を重要視し、楽しいという気持ちを投資継続につなげる
もちろん資産形成ではトータルリターンが最重要です。
しかし私の場合には、「楽しい」ですとか「目標に近づいている」といった感情を大切にし、投資継続に繋げています。
自身の心に耳を傾けない限り、投資継続は難しいと思っています。
もし感情をゼロにするならば、資産運用の全てを自動売買設定にした方が良いとも考えています。
私自身の米国株投資における楽しいという感情を分解すると、
「安定して右肩上がりであった」
というデータを重要視している自分に気がつきました。
株式投資のリターンは、キャピタルゲインとインカムに分かれます。
米国株式市場では、株価のうねりを利用したキャピタルゲインよりも、配当金などのインカムの方が安定しています。
米国株投資の配当金は、株価の変動以上に振れ幅が少ないですし、基本的に右肩上がりで推移してきたのです。
配当金のリスク;株価の変動幅より、配当金の増減配率の方が、振れ幅が小さい
上図は、S&P500における年間騰落率と増配率の分布を示しています。(ドル建て)
S&P500は、過去92年の年率リターンのうち、61回がプラス収益でした。
この結果は一株当たりの配当金でも全く同じで、同一期間で61回が対前年のプラス増配率でした。
しかし過去92年間のうち、50年が増配率0~10%の範囲におさまっており、株価変動よりも配当金の方が振れ幅が小さいのだとわかります。
つまり配当金は、大きく増えることは少ないが、減る機会もまた同様に少ないといえます。
米国株投資で配当金をKPIとすることは、コツコツ型の投資家には向いていると言えそうです。
私の場合、もともとの運用目標は家計支出を投資のインカム収益で賄うということでした。
なので配当金などのインカムを米国株投資の重要業績評価指標(KPI)に設定しています。
もちろん一人一人で考え方は異なるでしょうが、投資計画を策定する際には、こうした個人投資家自身の嗜好や感情を考慮した調整が必須ではないでしょうか。
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