Fedに逆らうな? そもそもFed(連邦準備制度)ってどんな組織なの?
米国株投資家が把握している、Fedとは?
米国株式市場には「Fedに逆らうな」という投資格言があります。
そもそもFedって何なのでしょうかね。
連邦準備制度(Federal Reserve System)、略してFed(フェド)とは、米国の中央銀行に相当するシステムです。
Fed目的
- 最大の雇用
- 物価の安定
- 穏やかな長期金利
日本とは異なり中央銀行という一つの組織ではありません。
連邦制を採用しているのは米国ならではですね。
ちなみに連邦制とは、強い権力をもつ地方政府を中央政府が統一国家としてまとめている分権型の国家体制をいいます。
米国株投資をする上で知っておきたいFedの目的と歴史
この連邦準備制度(Fed)は、3つの組織から成り立っています。
- 連邦準備制度理事会(Federal Reserve Board, FRB)
- 地区連邦準備銀行(地区連銀)
- 米国連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee,FOMC)
1913年にFRBは、金融危機後の金融制度を安定させる目的でつくられました。
その後、1929年に世界恐慌が起きて経済が崩壊しました。
米国経済を立て直そうとしている間に、FRBに大きな力が与えられたのです。
FRBとFOMCの違いとは?
FRBは、最大7名の理事で構成されており、その理事長は米国大統領に次ぐ力を持つと言われています。
米国の金融政策を動かすその中枢がFRBですからね。
そのトップであるFRB議長は、世界経済へ大きな影響を及ぼすのです。
なにせ米国は世界最大の経済大国ですし、モノとマネーの流れの中心地でもあり、なによりも米ドルは世界の基軸通貨ですから。
地区議連は、理事会の監督下で、全米12の地区毎に置かれています。
FRBが決定した金融政策で実務を担う組織です。
12の地区議連は①ボストン、②ニューヨーク、③フィラデルフィア、④クリーブランド、⑤リッチモンド、⑥アトランタ、⑦シカゴ、⑧セントルイス、⑨ミネアポリス、⑩カンザスシティー、⑪ダラス、⑫サンフランシスコです。
FOMCは、金融調整の代表手段である公開市場操作の基本方針を決定します。
公開市場操作とは、中央銀行が金融市場で民間金融機関との間で行う国債等の売買や資金貸し付けなどの取引のことです。
たとえば景気が悪いときに中央銀行が長期国債を買い入れることによって金融市場に資金を供給したとします。
すると大量のお金が民間金融機関から企業や個人に回って、住宅や設備など経済全体への投資が増えて、さらにお金がどんどんと循環します。
その結果、個人の購買意欲が向上し、景気が上向くことが期待されます。
これがいわゆる金融緩和ですね。
つまりFOMCは、市場のお金を増やしたり減らしたりする公開市場操作の方針を決めているのです。
この金融方針は、経済はもちろんのこと株価に対して大きな影響があるので注視しておいた方がよいです。
いや~、今日も米国株投資家としてひとつ成長した気がします
以上、「FEDとかFOMCとはどんな組織なのか?」でした。
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