ブリティッシュアメリカンタバコ株価の下落が止まらない

ブリティッシュアメリカンタバコ
英国高配当株、BTI(ブリティッシュアメリカンタバコ)の株価下落が止まらない。
暴落といってもいいレベル。
私はBTIへ新規投資した直後に、この株価下落事件に遭遇した。
ブリティッシュアメリカンタバコの保有状況(18年11月17日時点)
- 購入単価:42.3ドル
- 現在株価:34.5ドル
- 保有株数:280株
- 評価損益:-2,166ドル(-18.3%)
3年分の配当金を失っている計算になる。
予想外の大幅下落。
BTI株主の気持ちを代弁する。
泣きたい。
が、嘆いていても問題解決には至らない。
よって暴落の原因を確認していく。
株価下落の理由は、FDAのフレーバーたばこの販売禁止を検討しているニュースが報道されたこと。
本記事では、FDAがどのような声明を発表しているのかチェックする。
たばこ株投資家は知っておきたい「FDAは、未成年が電子タバコでニコチン中毒になることを許さない」という事実
メンソールたばこの現状はどうなっているのか?
FDAが引用しているメンソールたばこのデータを確認した。
米国内の喫煙者に関するFACTということ。
成人喫煙者のほぼ全員が、未成年の時にタバコを吸い始めている
米国内では成人喫煙者のうち、タバコを吸い始めた年齢は
- 18歳以前:約90%
- 21歳迄 :95%
- 26歳以上:1% だけ
つまりスモーカーの多くが未成年の時にタバコを吸い始めている。
2018年になり、未成年者や若者の間で、加熱式たばこ・ニコチン供給電子タバコ(ENDS製品)が流行し始めている
高校生の電子タバコ喫煙率を見ると
- 2015年:16%
- 2016年:11.3%
- 2017年:安定的
- 2018年:加熱式たばこ、ニコチン供給電子タバコENDS製品が若者の間で流行している
由々しき状況である。
2017年~2018年にかけての電子たばこの使用率をみると、
- 高校生:+78%
- 中学生:+48%
と大きく増加している。
中高生の電子たばこ喫煙者数は、360万人に達した。
対前年比でみると、150万人増加である。
若者の間では、フレーバータイプの加熱式たばこ・ニコチン供給電子タバコ(ENDS製品)が流行している
高校生の電子たばこ喫煙者をみると、
- 27.7%が、定期的に喫煙している(過去1か月で20日以上)
- 67.8%が、フレーバー電子たばこを使用している
- いずれの数値も、対2017年で大幅上昇している
FDAとして放置はできないレベルだ。
禁煙希望の成人喫煙者は、ミントやメンソールたばこを選んでいる可能性がある
ニコチン供給電子タバコ(ENDS製品)喫煙者の、ミント・メンソールフレーバー選択率
- 12~17歳:20%
- 成人 :41%
たばこをやめたいと考えている成人喫煙者が、メンソールタバコを吸っている可能性は否定できない。
したがい、FDAがフレーバーたばこの全面規制をする際には、バランスを考慮する必要がある。
青少年喫煙者の半数以上が、メンソールたばこを選択している
メンソールタバコの選択率(紙タバコ含)
- 35歳以上の喫煙者:1/3以下
- 12~17歳の喫煙者:54%
アフリカ系アメリカ人ではメンソールたばこの喫煙割合がさらに高い。
青少年喫煙者の10人中7人が、メンソールたばこを選んでいる。
やはりFDAとしては、若年者の喫煙へ警告を発せざるを得ない。
FDAのたばこ規制に関するおすすめ情報
今回のFDA発表に対するブリティッシュアメリカンタバコのプレスリリースについては、こちらのブログがわかりやすくておすすめ。
FDAのタバコ規制の歴史はこちら
BTI投資をしている身として「メンソールたばこが、販売禁止を検討されている理由」を考えてみた
FDAがメンソール等のフレーバーたばこ販売規制を検討している原因は
- たばこが健康へ害があるのは当たり前
- FDAは未成年者を守る姿勢を示したい
- 未成年者にメンソールやミントなどフレーバー電子たばこが流行している
だと私は認識した。
本当に未成年の喫煙者を守りたいと思ったら、たばこそのものを販売禁止にするのがいい。
だがそうは出来ない大人の事情がある。
だから、たばこの一部、フレーバー製品に言及しているのだろう。
ブリティッシュアメリカンタバコ株主としては、そう信じるしかない。
ブリティッシュアメリカンタバコへの投資は継続するか?
タバコが人の健康を害するのは確か。
たばこが多くの疾患リスク、死亡リスクとなるエビデンスが存在する。
個人投資家はこの事実を知りつつ、収益率の高いたばこ株へ投資している。
したがい今回のような政治・規制リスクが顕在化することは予想できていたはず。
とはいえ利益を生み出す北米市場でのたばこ規制は大きな影響がある。
ここであえて、たばこ株投資でリスクを取らなくても良い。
なので高配当で高リターンだからといって、たばこ株への集中投資はおすすめ出来ない。
といいつつ私は少しずつタバコ株を買い増ししていくことにする。
どうやらニコチンだけではなく、たばこ株投資も中毒性を帯びているようだ。
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