製薬会社というと、不景気にもつよい、安定している そんなイメージ。ディフェンシブセクターなのだ。そしてヘルスケアセクター企業の売上ランキングは欧米企業が上位にランクインする。
今回は米国製薬大手の上位2社(ダウ構成銘柄)ファイザーPFEとメルクMRKで、どちらが配当成長投資に適しているか比較して考えてみた。
ファイザーとメルクの株価指標の比較
16年1月30日 | MRK | PFE |
セクター | ヘルスケア | ヘルスケア |
株価 | 49.2 | 30.2 |
PER | 13.05 | 22.67 |
EPS | 3.77 | 1.33 |
配当 | 3.58% | 3.91% |
配当性向 | 49% | 90.2% |
増配年 | 5年 | 5年 |
増配率(5年) | 3.0% | 5.4% |
増配率(10年) | 1.7% | 4.3% |
β | 0.76 | 1.07 |
Yahoo finance より
ファイザー、メルクともに配当利回りは高い。ダウの犬銘柄としてもランクインする企業であるのだから当たり前だ。しかしながら連続増配記録は5年とたいした事は無い。しかしながらどちらの銘柄とも減配経験が長い期間ないというのは心強い。
増配率ではファイザーに分があるものの、それ以外の指標ではメルクが勝る。βも低いし、どちらかというと【MRK】の方が私好みである。
直近10か月のファイザー株価
直近10か月のメルク株価
両銘柄ともに偉大な会社であることは間違いない。指標からはメルクの方が配当成長投資には良さそうである。
配当成長投資とは?
その名前の通り、配当金がどんどん成長するつまり増配する銘柄へ投資をする方法をさす。つまり今の高配当株を買うというよりは、受け取る配当金が将来歴に増えていく銘柄を購入するわけだ。
今回のファイザーとメルクを比較した場合、はっきりいってどちらも
- 高配当株
- 配当低成長銘柄
である。
つまり株価指標などを見ただけでは、優越つけがたいのだ。かつてファイザーは25年以上の連続増配をほこり、配当貴族銘柄であった。それがワイス買収時に配当金を半分に下げた歴史をもつ。
減配リスクがどちらが大きいかといえばファイザーであろう。配当成長投資とはあくまでも配当金が増えることを前提としており、下がることは許容しない。
したがって配当成長株として比較するならば、ファイザーよりはメルクの方が優れていることになる。
最後はお好みで
ヘルスケアセクターは医療制度に左右されるが、景気には左右されにくい。だからこそディフェンシブセクターと呼ばれるのだ。ジェレミー・シーゲル教授の「株式投資の未来」においても、運用リターン上位20銘柄の中にヘルスケアセクターは多く含まれていた。
もちろん、メルクとファイザーの両企業ともにランクインしている。比較検討はしたものの、MRKもPFEも高配当な優良株である。
結局最後の結論は、「どっちでもよい」。
あとは銘柄分析を詳細にしてどちらがより適しているのかを選べばよいでしょう。
関連記事の紹介です
新薬開発状況をみるとメルクの方が優良な化合物をもっているような気がしますね。一方のファイザーはどうかを調べた銘柄分析記事です。
ダウ構成銘柄、シーゲル銘柄、配当貴族銘柄のなかから、おすすめヘルスケアセクター株を選んでみました。どれもディフェンシブで高配当ですね。
ヘルスケアセクターはどれも世界的な優良企業が多いですが、時価総額がどの位なのかを知っておきたい。
コメント