フィリップモリス株価【PM】が、決算後に上昇【2018.3Q】
2018年3Qの決算発表をうけて、シーゲル銘柄の筆頭、フィリップモリスの株価が上昇しました。
フィリップモリスの決算発表(2018年7~9月)
- 売上高:75億400万ドル (市場予想:71万7400万ドル)
- 純利益:22億4700万ドル
- EPS :1.44ドル(市場予想:1.29ドル)
2018年上期を振り返ると、タバコ株は総じて軟調でした。
フィリップモリス、アルトリア、ブリティッシュアメリカンタバコのいずれもが、2割前後下げています。
FDAの動向や業績不透明感が嫌気されていたのです。
>【PM】フィリップモリスの株価と配当金は、電子タバコ次第か?
フィリップモリス株価(直近10カ月)
フィリップモリス【PM】の決算内容(2018.3Q)
タバコの販売数量は減少傾向が続いている
フィリップモリスのたばこ販売数量は、予想通りに減少しています。
- 2018.3Q:-2.1%
- 2018.1-9月:-1.2%
健康志向が世界に広がりつつあるのでしょう。
大手たばこメーカーは加熱式たばこで巻き返しを図っていますが、喫煙者の減少率の大きさを補いきれていません。
したがい、たばこ販売量は減少の一途です。
それでもフィリップモリスの売上高は対前年同期比を上回っています。
販売数量が減っても、たばこの値上げによって、総売上高を上昇させているのです。
売上高=単価×販売数量 の式を思い浮かべると分かりやすいですね。
日本でもたばこの価格は上昇しています。
直近では2018年10月からタバコが値上げされました。
スモーカーの懐には痛手でしょうが、フィリップモリスの社員と株主にはプラスとなります。
国にとっても税収アップに繋がりますね。
加熱式たばこ:日本のアイコスIQOSシェアは維持、今後は新製品のIQOS3と、IQOS3 Multiに期待
フィリップモリスの加熱式たばこは、欧州や中東で伸びが続きました。
しかし最大市場は日本です。
日本でIQOSが売れないことには、加熱式たばこの総販売数が伸びません。
ところが2018年3Qの日本では、販売シェアを維持したものの、販売数は低迷しています。
新製品投入にむけた準備とされています。
新製品とはIQOS3とIQOS3 Multiです。
iPhoneみたいに、いずれはIQOS-Xとか登場しそうなネーミングですね。
どちらも一度ブランドを築いてしまえば、その後継品は顧客から支持を得られやすいという典型例です。
いずれにせよ、フィリップモリスの言葉を信じるならば、2019年の売上高には、新製品のアイコス3とアイコス3マルチが寄与することでしょう。
フィリップモリス【PM】投資の際に気をつけたいこと
フィリップモリスの投資で気を付けたいことがふたつあります。
- 為替の動向
- 金利上昇の影響
フィリップモリスの販売対象国は米国外です。
しかしながら決算は米ドルベース。
したがいフィリップモリスは為替の影響を大きく受けます。
さらにフィリップモリスの長期負債は少ないとはいえません。
FRBは2018年12月に金利を引き上げる予定です。
そうなると、返済コストが上昇しフィリップモリスの利益を押し下げる要因となるのではないでしょうか。
まぁ、そんなことはフィリップモリス経営陣は重々承知のことですよね。
世界中の株主だって織り込み済みでしょう。
そう考え、あまり気にしないことにします。
私はPMホルダーですが、フィリップモリス株にはしっかりと配当金を支払い、増配を続けてくれることを期待しています。
フィリップモリスには株価上昇より安定感を求めたい
2018年3Qの決算発表において、フィリップモリス経営陣は株主にEPS上昇をコミットしています。
為替の影響を除いた
- 年間売上高上昇率:5%以上
- 調整後EPS上昇率:8%以上
これからの金利上昇局面において、フィリップモリス株価の大幅な上昇は期待できないかもしれません。
それでもしっかりと利益を上げ続け、今後来るであろう景気後退時でも配当金を支払い続けてほしいものです。
フィリップモリスには、配当金を通したリターンの安定感を求めているのです。
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フィリップモリスは40年以上の連続増配銘柄です
米国内ではアルトリア・グループがたばこを販売しています
フィリップモリスはシーゲル銘柄の筆頭です
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