【米国株投資に逆風?】外資系サラリーマンが感じる株主・顧客・従業員の優先順位

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主要な米国企業の経営者団体、ビジネス・ラウンドテーブルが、「株主利益優先主義」を見直すというニュースが流れた。

外資系の米国企業勤務(日本法人)のサラリーマン投資家としては、興味深いレポート。

私はこの報道内容を、米国株ブログにのこしておきたいと考える。

 

ということで本記事では、米国株投資をしている米国企業勤務サラリーマンが感じる3点について紹介する。

  • 株主第一主義とは?
  • 外資に残る会社員は利益が得られる
  • 米国株投資を続けてよいのか?
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米国企業が株主利益の最優先を終わりにするというニュース

主要な米国企業が、株主だけではなく全ての利害関係者の利益を考慮すると宣言した。

具体的な対象は、以下のステークホルダーを指す。

  • 顧客
  • 従業員
  • 取引先
  • 地域社会
  • 株主

 

今後、米国企業は、長期的な企業価値向上に取り組むとのこと。

日経新聞では以下のように報道されている。

米主要企業の経営者団体、ビジネス・ラウンドテーブルは19日、「株主第一主義」を見直し従業員や地域社会などの利益を尊重した事業運営に取り組むと宣言した。

株価上昇や配当増加など投資家の利益を優先してきた米国型の資本主義にとって大きな転換点となる。

米国では所得格差の拡大で、大企業にも批判の矛先が向かっており、行動原則の修正を迫られた形だ。

日経新聞より引用

米国企業が採用する、株主利益優先主義とは?

米国企業では、株主利益優先主義がベースとなっている。

こうした背景があり投資家は、米国株に資金を振り向けてきた。

投資家が報われる市場だからだ。

 

結果、多くのマネーは米国企業に集中した。

 

しかし米国企業は株主利益優先主義から脱却するとのこと。

アメリカ企業自体へのポジティブな影響はあるのだろうか?

そもそも株主至上主義とは何なの?

 

BBCニュース日本語版を参照してみよう。

株主第一主義は、ノーベル賞を受賞した経済学者ミルトン・フリードマン氏が提唱し、企業活動の基礎とされてきた。

50年近い歴史を持つビジネス・ラウンドテーブルが、株主利益を最優先としなかったのは今回が初めてだという。

この報道内容を見る限り、株主第一主義は

  • 十分な権威性(ノーベル賞受賞)
  • 米国銘柄が株主ファーストから方針転換することは稀

を備えているとわかる。

 

大きな出来事なので、米国株投資だけではなく、世界経済に大きなインパクトを持つと想像される。

だから米国株投資家にとどまらず、資本主義社会に所属するあらゆる人々が注目してよいニュースだと思う。

 

では、どの米国企業が株主利益優先主義からの転換をサポートしたのだろうか?

米国株投資家として気になったので、ヘルスケアセクター銘柄をリサーチしてみた

18日に発表された声明は「『アメリカ全国民を助ける経済』を推進するため企業の目的を再定義する」と銘打たれ、180人以上の企業トップが署名した。

主要米国銘柄の180人以上のCEOが、株主第一主義の終焉宣言に署名をした。

どのアメリカ企業が賛同したのか気になる。

そこで、はちどうが所属するヘルスケアセクター銘柄の状況を調べてみた。

  • アボット(アッヴィの名前はない)
  • ブリストル・マイヤーズスクイブ
  • バクスター
  • CVSヘルス
  • ジョンソンエンドジョンソン
  • メドトロニック
  • ファイザー
  • シーメンス

引用;Statement on the Purpose of a Corporationより目視確認 as of 8/21

 

さらにはアマゾンやアップルだって、株主利益優先主義からの転換に賛成した。

賛同したら大手銘柄は多い。

「米国企業が株主利益の最優先を終わりにする」というニュースの影響力は大きいと分かる。

 

米国株投資家としては無視できない報道だ。

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【外資系】米国企業の日本法人勤務サラリーマンが感じる、株主利益優先主義とは?

米国企業勤務経験者として、今回の株主利益優先主義報告への感想を記録しておく。

ちなみに私のキャリアは以下の通り。

  • 勤務先;S&P500所属のヘルスケアセクター企業(日本法人)
  • 経験 ;S&P500所属のヘルスケアセクター企業(日本法人)で勤務先名変更の経験あり

株主利益主義は大前提であり、もともと顧客も従業員も社会貢献も高優先である

2019年8月にリリースされた株主優先主義の終焉報道には、違和感を感じざるを得ない。

なぜなら、もともと米国企業は株主だけではなく顧客・従業員・そして地域社会への貢献を重要視していたからだ。

このことは企業ビジョンやミッションを通じ、社員に届いていると思う。

つまり米国企業文化ということ。

 

たとえばヘルスケアセクターで時価総額No.1銘柄、ジョンソンエンドジョンソンの我が信条(Our Credo)」では、以下の優先順位となっている。

  • 第一に、全ての顧客
  • 第二に、世界中で働く全社員
  • 第三に、生活し働いている地域社会、全世界の共同社会
  • 第四に、会社の株主

引用;JNJ日本法人HPより

どうだろう?

 

米国企業は株主優先だけではなく、顧客や社員、さらには地域社会貢献を重視している。

 

たしかにジョンソンエンドジョンソンの我が信条による顧客優先は、米国ヘルスケア銘柄の中でも際立っている。

しかしこのスキームは、JNJだけに限らない。

米国ヘルスケアセクターでは当たり前の事だ。

 

なので今回の「株主利益優先主義からの脱却報道」は、わざわざニュースにするまでもないものだと感じる。

換言すれば、米国企業勤務のサラリーマンとして、違和感しかないのである。

 

そのギャップを、BBCニュース日本語版では以下のように指摘している。

しかし、この提案に懐疑的な意見もある。

ビル・クリントン政権で財務長官を務めたラリー・サマーズ氏は、企業に運営方針を変えさせる法的要件はないと指摘した。

サマーズ氏はフィナンシャル・タイムズの取材で、「ラウンドテーブルが言葉巧みにステークホルダーを受け入れたのは、必要な税金や規制の改革を遅らせる戦略の一部なのではないかと懸念している」と述べた。

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アメリカ企業が株主利益優先主義を見直すというアナウンスメントを受けて資産運用方式どうするか?:米国株投資が最適でしょう

米国株投資の花形;NASDAQ

米国株投資の花形;NASDAQ

株主至上主義を撤回する米国株に、投資を続けてよいのだろうか?

米国企業勤務者としての答えは「YES」

上述の通り、とくに大手銘柄は、顧客、従業員、取引先、地域社会、株主を重視するのは変更ないと思うからからだ。

 

ただし、生まれたての成長途中の企業であったり、これから上場する新規銘柄であったりへの影響はあるだろう。

また、50年近い歴史を持つビジネス・ラウンドテーブルが、株主利益を最優先としなかったのは今回が初めて。

これは米国株式市場へのインパクト大。

株価への影響だってあるかもしれない。

 

とはいえ、資産運用において米国株投資の選択は最適に近いだろう。

革新性、成長性、透明性、成熟性、こうした視点でみると、米国に並ぶ株式市場は見当たらない。

だから私はこれまで通り、米国株投資を続けていく。

 

これが米国企業勤務+アメリカ株投資家の感じるところだ。

これまで以上に、株主はもちろん、従業員・顧客・社会への貢献をしてほしい。

 

以上、「【米国株投資に逆風?】外資系サラリーマンが感じる株主・顧客・従業員の優先順位」でした。

See you!

 

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