本記事では、ジェレミー・シーゲル著株式投資 第4版を参考に、国別の株式投資運用利回りを比較します。
1900年~2012年の米国株は、第3位にランクイン。
長期運用利回りでは、米国株は外せない存在となっていました。
しかし投資をする上では、地域分散が重要であると言われます。
ならばどの国に投資をしたらよいのでしょうか?
悩んだ時には、過去の運用利回りを比較してみましょう。
ということで株式投資の国別運用リターンランキングをみていきましょう。
株式投資の平均リターンを国別に比較した結果(ジェレミー・シーゲル著 株式投資 第4版より)
株式投資の国別リターンランキング;米国株は第4位(1900年~2006年)
ジェレミー・シーゲル著株式投資 第4版の中にある1900年~2006年12月の国別株式実質リターンを参照しました。
株式投資の国別リターンランキング
- 1位:スウェーデン
- 2位:オーストラリア
- 3位:南アフリカ
- 4位:アメリカ
- 5位:カナダ
100年以上にわたる長期運用利回りの比較結果です。
信頼できるデータですね。
しかしこの株式リターンランキングは2006年末締め。
つまりリーマンショックの株価下落が加味されていません。
「100年に一度の危機」を含んだ国別株式リターンを比較したくないですか?
そんな時は、
「教えて、シーゲル先生!」
さすがシーゲル先生。
既に質問をご承知の様子。
株式投資 第4版の続編を発刊されておられます。
その著作中で2012年末までの株式利回りを比較しランキングを作成していらっしゃる。
株式投資の運用利回り 国別ランキング:米国株は第3位(1900-2012年)
世界中から合計19か国の株式実質リターンが集計されています。
平均を上回った国は6か国。
株式投資で世界平均以上のリターンを示した国
- 第一位:南アフリカ
- 第二位:オーストラリア
- 第三位:アメリカ
- 第四位:スウェーデン
- 第五位:ニュージーランド
- 第六位:カナダ
残念ながら日本は平均値以下の長期リターンでした。
運用利回りが平均を上回っている国を対象に投資をしていれば、負ける確率は低くなったはずです。
今後も米国株が同様の傾向を示すと信じるなら、やはり米国市場への投資は外せません。
国別の実質リターン
- 南アフリカ :7.2%
- オーストラリア:7.2%
- アメリカ :6.2%
- 平均 :5.4%
- イタリア :1.7%
株式の平均年率リターンは5.4%
覚えておいて損はない数値です。
さらに2006年締めの株式投資 第4版と2012年締めのStocks for the Long Run 5/Eには、上位国と最下位の実質リターン値が記されています。
せっかくなので、その両者を比較していきましょう。
株式投資の平均運用利回りを比較 2006年 vs 2012年
1900年からの株式投資リターンの比較の結果はこちら。
データロック | 2006年* | 2012年** |
最上位国 | 約8% | 7.2% |
最下位国 | 2.7% | 1.7% |
*:2006年最上位:スウェーデン、最下位:ベルギー
**:2012年最上位:南アフリカ/オーストラリア、最下位:イタリア
あえてこの株式リターン比較を行ったのには理由があります。
それは2006年→2012年で実質リターン(%)が随分と下がってきているから。
最上位国も最下位でも株式の実質リターンが年率で1%も低下しているのです。
2006年~2012年にかけての株式利回りが非常に低かった事を暗示しています。
今後、株式投資のリターンがどう変化しているのかは分かりません。
この傾向を引き継いで、年々リターンが下がっていく可能性だってあります。
しかしながら過去200年のアメリカデータが示すように、資産形成には株式>債券>貯金であることに変わりはないでしょう。
米国株の平均運用利回りが、いつも他国よりも優れているとは限らない
2018年12月末時点における20年間トータルリターンをみると、米国株は45か国中で29位のランキングでした。
直近20年間では、米国株式よりその他の株式市場に投資をしていた方が収益はあがったのです。
つまり米国株の投資収益が、常に他国と比較して優れているわけではありません。
だからこそ地域分散投資が推奨されるのです。
なので日本株一辺倒の投資だったり、米国株式一本足打法というのは、亜流なのでしょうね。
まとめ:株式投資の国別リターンランキング
株式投資の実質リターンは国毎に異なります。
19か国の1900~2012年の株式利回り平均値は5.4%でした。
平均を上回った国は、
- 南アフリカ
- オーストラリア
- アメリカ
- スウェーデン
- ニュージーランド
- カナダ
これらの国は要チェック。
とはいえ、こうした過去の運用利回り傾向が、未来も続くとは限りません。
また2006年以降の株式投資リターンは低下傾向でしたしね。
なので複数の情報を知り、あとは自分が信じる道を選択するのが良いでしょう。
ちなみに私は米国株推しです。
以上、「【株式投資のリターン】米国株は運用利回り国別ランキングで何位?」でした。
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